以前、日本語の絵本が置いてある図書館で借りてきたことがあったのですが、そのときには、絵も訳者も違う方のもので、期待に反し、娘からの反応もあまり得られず、1,2回さらっと読んだだけで返してしまった記憶があります。それ以来ずっと、自分が子どもの頃に慣れ親しみ、夢中になった絵本と同じものを、いつか娘にも読んであげたいという思いを持ち続けていました。
今年は、寅年。1年の初めに、寅年にちなんで絵本ナビで購入させていただいたのが、この「ちびくろ・さんぼ」です。懐かしさのあまり、思わず手で表紙をなでてしまったほど! この鮮明な赤、黄色、緑、そしてさんぼの黒。やっぱり「ちびくろ・さんぼ」の物語は、この絵でなきゃ!と、思い入れをさらに強くしました。
娘は、数年前のことだったにもかかわらず、「このお話、どこかで読んだことあるよね」と、絵本のページをめくりながら、即座に言いました。さんぼのお話を覚えてくれたことに、またまたうれしくなり、改めてお話のおもしろさを再認識した思いでした。世代を超えて読み継がれる絵本、子どもと思い出を分かち合える絵本が、我が家の本棚にも1冊増えて、新年早々幸せな気分になれました!
この絵本のクライマックスと言えば、とらがぐるぐる回ってバターになるシーンですが、子どもはみんな、とらのバターで焼いた黄色いホットケーキを食べてみたい、と思うものですよね。娘も、手を伸ばして、ホットケーキを口に入れる真似をしていました。でも、「Jは、169枚も食べられないよ〜。10枚くらいかな?」と、控えめな欲。そして、「夢の中なら、155枚くらいは食べられるかも!」と、とろけそうな顔をしながら、ベッドに入りました。