40年近く前に買ったものですが、最近雑誌『母の友』に出ていたので、実家から持ってきて読み返しました。
(紹介しておいて申し訳ありませんが、今も入手可能なものなのか、ちょっと分かりません。)
インド・パキスタンの昔話で、秋野不矩さんの絵がとてもよい雰囲気を出していて素敵です。
金が大好きでわがままな王様が、心やさしい牛飼いの少年ホセンに、きんいろの鹿を見つけてくるように命令します。ホセンは戸惑いながらも、動物達に助けられながら見事に窮地を切り抜けます。
助け合い、心を通わせ合うホセンと動物達には自然に道は拓かれます。一方、人と語らうこともなく一方的に話を進めたり、自分の幸せだけを追い求める王様と家来達には、最後に思いがけない仕打ちが待っています。
小学校で読み聞かせをしたところ、12分くらいの長い話だったにもかかわらず、低学年でも熱心に聞いてくれました。
ホセンと一緒に冒険をするような気持ちになって、鹿は見つかるのか、見つかった後は王様につかまりはしないかとドキドキしながら話に入っていかれるようです。
日本の昔話だけでなく、外国の昔話もなかなかいいものですよ。