京都・法然院所蔵の「聖衆来迎図」と、愛知・貞照院所蔵の「観無量寿経変相図」に文章を添えた作品。
主人公が夢の中で、極楽を見聞する趣向です。
大きな蓮の浮かんだ池、高層の建物、不思議な鳥たち、楽器…。
仏教音楽や、梵語の声明が聞こえてくるようです。
やはり、この国の王さま、というアミターユス・アミターバさまの言葉が、
迫力ありますね。
「わたしが君をまもっているから、なにがあってもだいじょうぶだ。」
仏さまの存在感が感じられます。
『絵本 地獄』では、こうなりたくなければ、という、一種の脅しのようなものも感じられましたが、
今作では、見守ってくれる人のいる安心感を感じました。
大人も一度じっくり、仏さまに向き合ってみるのもいいのではないでしょうか。