讃岐(香川)のあたごの浦の夜の砂浜を舞台に、海の生き物が演芸会をはじめるという、ちょっとかわったお話です。
お国言葉が、なんともいい味をかもし出していて、お話と相まって、ひょうきんな印象を受けます。
鯛や、ふぐ、たこが、順番にかくし芸を披露するのですが、私から見れば、ただ松の木に登って張り付いているだけなのです。けれども、それを見た他の魚達は、いずれの芸に対しても、
「妙、々、々、々、々、々」
と言ってはやしたてます。
なんとも妙なお話です。
イメージとしては、讃岐の地元のお年寄りに、味のある方言で、ゆったりと語ってもらいたくなる、そんなお話です。