「バカなトラ」と面白がっていた息子がうなりました。
トラは目的を果たしたのです。
宮殿で楽しそうにご飯を食べている王様とその一家。
その下にいるトラのじゅうたんがうらやましくてしょうがないトラ。
老いて痩せ細ったトラは、干されているトラのじゅうたんと入れ替わることにしました。
作戦は成功したけれど、その後の苦難は大変なもの。
ほこりをはたくために強くたたかれたり、引きずられたり、たわしでこすられたり、洗濯されて干されたり…。
階段を引きずり上げられるシーンなどは可哀そうに思えます。
それでも我慢し続けたトラは、王様と一緒にいられた上に、食事のあまりにありつけることができました。
ある夜に宮殿に忍び込んだ3人のドロボウたち。
王様を助けるためにドロボウに立ち向かったトラは、生きたトラのじゅうたんになりました。
素晴らしいハッピーエンドは、ちょっと予想できなかった。
マンガチックなお話ですが、コミカルな絵とユーモア溢れるお話で、久々の大ヒットの感触です。