ねむれないリーセンは、お気に入りのお人形と一緒に寝ようとします。ところが、お人形は、くまがいないと眠れないと言います。くまを連れてきて寝ようとすると、今度はくまが、いぬがいないと眠れないと言い出します。そして、次々に、ねこ・うさぎ・あやつり人形・ひつじ・・・・・。
頼まれるたびに連れてきて、ベッドはいっぱいになり、リーセンの寝る場所がなくなってしまいます。
『おかあさん、あたしの ねるところが なくなっちゃった!』リーセンは、大きな声で、おかあさんを呼びます。
『あら、あら、かわいそうに。』おかあさんは、人形だけを残してみんなを連れて行きます。
どこの家でもよくある「寝たくない子と寝かせたい母親」のお話ですが、
お母さんの行動がすてきです。子どもが自分で納得して、満足するまで待って、なお、子どもの空想の世界を大切にしています。そして、リーセンが眠ったあとも、ぬいぐるみの動物たちを、順番どうりに寝かしてやります。
朝、リーセンが目覚めた時、きっと嬉しいでしょうね。
子育てには、心のゆとりと夢をわすれないように・・・・。