あるおばあさんがちょっとした偶然から大金持ちに、それを真似した隣のおばあさんは悲惨な目に、というよくあるパターンの昔話。
でもこのお話がいつものパターンと違うのは、最初のおばあさんがすごい善人というわけでもなければ隣のおばあさんが極悪人、というわけでなないところ。
それなのにちょっとした違いで二人の結末は大きく違ってしまいます。
しかも隣のおばあさんに待っているのはかなり残酷な結末。
子供たちも「隣のおばあさん、かわいそう〜」とびっくりしてました。
でも世の中には往々にしてそういうことってあるし、それを教えてくれるのが昔話の魅力の一つかも。
その残酷さと不条理さがかえって子供たちの心を引き付けるみたいで、何度も繰り返し読まされました。
そんなストーリーに田島征三さんのイラストはぴったり。
特に子供たちが喜んだのはイラストの中に出てくる矢印。
子供って迷路のような矢印が出てくると本能的に指でなぞりたくなるみたい(笑)。
皆必死で矢印をたどってました。