働き者でやさしいおじいさんおばあさんVSなまけものでよくばりのおじいさんおばあさん、という王道な展開の昔話です。
犬のシロを想うやさしいおじいさんおばあさんの想いが、次々によいことを招き入れていきます。
反対に、人をねたみ羨んでばかりのおじいさんおばあさんには、災難ばかり。
展開はだいたい読めてしまうのですが、どきりとするところがあります。自分は、よい方の人間かしら?それとも・・・
昔話って、実は大人が自分への戒めのために作ったのではないかと思ってしまいます。
正直に、やさしく、謙虚に…そんな日本人の美徳は、
こういう昔話に裏打ちされたものなのかもしれません。
これからの子どもにも、伝えていきたいと思います。
このお話の山場、枯れ木に花が咲く場面の絵はとてもすてきです。
一面のピンクの桜の花・・・シロの「ありがとう」っていう声がきこえてきそうです。