かぜをひいて寝込んでいる妹が、お兄ちゃんに
いろんな頼みごとをするのです。
あれを買ってきて、いや、やっぱりこれがよかった、
という感じに。
気のやさしいお兄ちゃんは、病気で動けない妹のために
汗水たらして走り回るのですが・・・
そんなお兄ちゃんの一所懸命さ、けなげな感じが
なんともかわいらしい。
そして逆に、妹は自分の願望のままに動く、
そのふたりのやりとりが、今の、うちの子二人を見ているようで微笑ましいのです。
読み終わった後、小学一年生の息子が
「妹が病気でかわいそうだったね」という感想でした。
妹のために走り回った挙句におなかを壊してしまう、主人公のお兄ちゃんをいたわる感想ではなく、
それでも妹を心配するうちの息子は、このおはなしのお兄ちゃんと同じでした・・・。
優しい気持ちになれる一冊でした。