名前って自分にとってとても興味津々なものですよね。
もし別の名前だったら・・・なんて考えたことがある人は多いと思います。
この本の主人公のぶこは、ある日、生まれた時にもう一つの候補だったという名前、かなこのほうがいいなあと思い、「私はかなこよ」と宣言します。
でもかなこになったせいで、のぶこだった時の仲良しのお人形たちの目には見えなくなってしまいます。
さて、かなこになった のぶこは・・・・?
名前を扱ったお話は、昔話や幻想物語などに結構見られます。
名前は、ただ響きとか意味とかだけでなく、人に付けられて呼ばれるようになった時から、もうある種の力を持ち始めているのです。
自分の名前にいとおしさを覚えるようなお話です。
自分の名前についてアレコレ考え始める頃のお子さんと一緒に読んでみると楽しいと思いますよ。
ただ、絵については、もう少ししっとりとした穏やかな系統のものの方が良かったような気がします。