まず表紙の絵に心惹かれました。
そして主人公がビルの間に渡された綱を渡るシーン。
俯瞰の絵に釘付けです。
折込のページも開くと地上400メートルの本当に高い高いビルの上。
かもめが飛んでいます。
吹き渡る風も感じるようです。
この景色を見たくてこの風を感じたくて彼は綱渡りをするのでしょうか?
一瞬のうちに彼と一心同体になって綱渡りをしているかのような気分です。
法を犯した彼はつかまって裁判にかけられますが、素晴らしい判決のおかげでそれからは公園で子どもたちを楽しませることになります。
物語が終わって今はないツインタワーのことが語られます。
高学年の読み聞かせに使いましたが、事件についてはさらりと語りました。
もう今はないタワーのこと。
あのタワーの間を綱渡りをした人が実際にいたんだよと・・・・
実話という重みはこの絵本を忘れられないものにしてくれます。
物語に引き込まれシーンと静まり返った子どもたちは何を感じてくれたでしょうか?
アメリカですぐれた絵本に贈られるコールデコット賞受賞作です。