タイトルを読んだだけで『クリスマス!』との子どもの反応。
でも・・この本にはクリスマスの楽しさや華やかさはありません。子どもってクリスマスはプレゼントはもらうもの!と思っていると思うけど・・大好きな人に私もとっておきのプレゼントを贈りたい・・そんな優しい気持ちが移ってくるような絵本です。
小学校ぐらいの子どもには触れてほしい1冊だと思います。
特別なプレゼントを探して歩いていた女の子、たくさんの人に押され気が付いたら暗くてさびしい12月通りに来ていました。
クリスマスって楽しい雰囲気だと思っていたからちょっとびっくりします。
女の子もあまりの寂しさにもう帰ろうかと思った時キラッと光るものを見つけました。そこは・・25番地。とても不思議な店、ドアからはクリスマスの香り・・・
クリスマスの香りって・・雪?ケーキ?チキン?暖炉?きっと感じる香りは違うけど、子どもたちはみんな『うん・・うん・・』ってうなずいている感じ。
そのお店にはみたこともないおもちゃがたくさん!特別なプレゼントもありました。でも・・・先客が端から端のおもちゃを注文しているのです。
このお客は黒いコートの人・・・チラッと見える赤い服も子どもたちは見過ごしません。『サンタさんだ!』
色鉛筆の淡い色合いの挿絵ですが・・特別なプレゼントをページごとにみつけたり黒い人を見つけたりじっくりページ楽しめます。
「あっ・・・それだけは」と思ったおもちゃも不思議な袋の中へ・・・がっかりして帰る女の子の頭の上から雪が降ってきました。雪と一緒にプレゼントも舞い降りてきたのです。
トナカイもサンタさんも出てきません。でも、サンタさんからのプレゼントだ・・と誰もが嬉しく思うラストです。
女の子は小さい弟への特別なプレゼントを送ることができました。