「あらしのよるに」から6巻と、特別編を立て続けに読んで、
やや落ち着いてから、この物語を読みました。
「ふぶきのあした」も、最後の方は涙を流しながら読みましたが、
この本は最初から切なくて。
夢から覚めるメイ。自分を責めながらみどりのもりをさまようメイ。
涙も出なくなってしまったメイ。
そして生きる力を失いかけたメイの思いとして語られる一節、
「いきものって みんな いっしょうけんめいで、
みんな はかなく、 それが いじらしくて、
おもわず ほほえんで しまう。」
というところは、心にしみてきます。
それと、ここまでのシリーズでは、私自身それほど
(世で言われているほど)感じなかったことなのですが、
後半でメイが心の中でつぶやく言葉、
「もう にどと あの やさしい めで
わたしを みては くれない。」
というところで、初めて、ガブとメイの関係が、
恋愛にも似たものに思われて、いっそう切なくなりました。
そして、あの言葉で、2人の世界がまた寄り添っていく。
いいですね。 これで、全ての物語がつながるんですね。
最後のシーンは、あらゆるものを超越した2人の、
すがすがしささえ感じさせてくれる、
すばらしい終わり方でした。