「チリ」と「チリリ」がチリチリリ…と自転車に乗って
街を旅するお話。
作者の土井香弥さんはデザイン科を卒業されているためか、
色鉛筆で描いたような美しく不思議なタッチの絵の
色合いがとても綺麗ですね♪
その絵とともに、非現実的で神秘的な世界を心地よく楽しめます♪
正直な話、表紙を見ただけでは
私の好きな絵ではありませんでした。
お話を読み進めていくうちに
色使いの美しさに目が留まるようになったのです。
外国のような綺麗な町並みを自転車で走り、
糸屋さんで毛糸を買って、織工房でマフラーに仕立ててもらい
そのマフラーをまとって自転車の旅を続けます。
会話文がないことで読み手の空想にゆだねられる部分が多く、
そのおかげで非現実的なストーリー展開を
スッと受け入れられたように思いました。