2歳の娘はおひめさまが大好き。
この絵本は絵も少なくて話も長いのですが、毎日持ってきて読まされます。
5歳の息子も一緒にじっと聞いています。
シンデレラのお話って、なんとなく概要は知っていても、いろんなバリエーションがあったりで、ちゃんとしたひとつのストーリーを知るいい機会になりました。
マーシャブラウンさんのシンデレラは、グリムのような激しさは削ぎ落とされていて、激しいいじめもなければ2人の姉がガラスの靴を履くために足を切るような描写もありません。それが物足りなく感じるかもしれませんが、小さい子どもに寝る前に読み聞かせるにはこのくらいでちょうどいいです。
初めはシンプルで色も少ない絵や、表紙のシンデレラの表情に違和感がありましたが、お話を読んでいくと、不思議ときらびやかな舞踏会の世界や、心のきれいな美しいシンデレラに見えてくるのですから、絵本の持つ力はすばらしいです。色や絵の少なさが、逆に想像力を掻き立ててくれているのかもしれません。
魔法使いのおばあさんも突然現れるわけではなくて、亡くなったお母さん代わりでいつもシンデレラを見守ってくれている名付け親の「代母さま」(子どもにわかりづらいので「まほうつかいのお母さん」と読み替えています)なので、お母さんが亡くなった後も見守ってくれている人がいたのだと安心感があります。
ただ、少し古い言い回しやわかりにくい言葉(「馭者」「従者」など)や、説明が難しい言葉(うぬぼれやでこうまんちき等)が出てくるので、自分で読み替えたり、子どもに説明しながら読んでいるのと(でもちゃんと意味はわかっているようす)、お父さんや継母があまり出てこないので、もう少し描写があってもいいかなと思いました。お父さんが継母の言いなりになっていたとかもちょっと腑に落ちない感じです。それでも十分のボリュームなので、眠い時に持ってこられると最後まで読めないこともありますが;
他にちゃんとしたストーリーのシンデレラを知らないのですが、当面は我が家のシンデレラの定番はこれになりそうです。同時に、他の作品も読んでみたくなりました。