葉先生のファンで、バスタオルまで独身の頃は使っていました。
この作品がでた頃は、「世界に一つだけの花」の歌が良く流れていました。
息子が幼稚園時代でしたので、絵本コーナーでこの作品をみつけた時には小躍りしてしまいました。
それぞれの個性を大切にするということは、大人でも頭では解っているつもりでも、自分の生活経験では出会ったことのない「個性」に遭遇すると、戸惑い時に違和感を覚えなかなか受け入れられない事もあります。
この主人公のオレンジ色の毛色のペンギンの子ジュエイムズは、皆と異なる毛色の自分を愛していることが素敵でした。
周囲のペンギンの子たちも、ジェイムズを受け入れ生活している事にホッとしながら読み進めました。
ジェイムズが自らの個性の素晴らしさを周囲から気づかされるページにじんわりしてしまいます。
巻末の葉先生のあとがきも素敵です。
「違うこと」「異なること」を個性として認める事は、人が他者の“人としての存在を尊ぶ姿勢”の第一歩なのだと改めて教えられます。
小さいお子さんから大人まで、励まされる一冊です。