衝撃的な本です。日本が戦争において、どんなことを行ったのか、事実を知ることはとても大切なことです。
しかし、戦争を知らない世代として育った私には、オウム真理教や、連合赤軍において、若者が陥った地獄の方が先に思い起こされてしまって、とても苦しいのです。
「生体実験」という常軌を逸した非人道が、肯定された社会があったのです。
今ならば当然裁かれなければならない人間が、その事実を自分の心に押し込めました。
当事者として証言するに至った事には、懺悔があります。
ただ、あまりにも生々しくて、読んではほしいけれど、私から薦めるのは躊躇される本でした。