表紙を見て気に入ったので選んだのですが。この頃、法則のような物を見つけました。ひさかたチャイルドです。何故か私の好きな本の多くはひさかたチャイルドという出版社の物が多いです。この本もそうです。とても印象に残る絵本です。私の好きなシーンは準備をするシーンです。とても真剣で汗を出しながらもてきぱきと準備をする。これから”餅をつく”という意気込みがこちらまでひしひしと伝わってくるのが好きです。お餅を作るのって、大変だったよなぁ。と思い出させてくれるのもいいです。興奮します。カレンダーがぺろっとめくれているのも”慌ただしい”という臨場感があります。猫が釜戸を吹くシーンも好きです。お手伝いの軽いつもりの猫が大いに役に立っている。釜戸の火は燃え盛っていてせいろの中の餅米は美味しく炊きあがってくるんだろうなあ。というもち米独特の匂いが私の方まで漂ってきそうです。そして、何といっても一番のお気に入りは成形のシーンです。こんなに作ったの!?と驚くくらいの量です。鏡餅の一段と大きいのには”これ、どうやって運ぶんだろう?”といらない心配までしてしまいました。餅つきは大変な作業だけど楽しい!というのを思い出しました。お年玉をもらっているのも“ああ、お正月!”と感じました。餅つきはとても季節感のある行事だと思います。日本の良い伝統だと思います。娘には将来必ず参加させてみたいことの一つでもあります。”一年ぶりね””また来年”とは、とても勿体無い。こんなに楽しい餅つきを一年で一度のことにするなんてもったいないと思いました。年中手元に置いてせめて気持ちだけでも何度も味わいたいと思わせてくれる絵本です。びゅーんとのびる餅のところが開くようになっていてとても迫力があるので夢に出てきそうです。