ともだち できたよ」 渡”邉恵’里’さんの声

ともだち できたよ 文:内田 麟太郎
絵:こみねゆら
出版社:文研出版 文研出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:2012年09月30日
ISBN:9784580821576
評価スコア 4.3
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みんなの声 総数 19
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  • ひとりぽっちのうさぎが、友達をつくる話。

    2012年刊行。
    素敵な絵と、ちょっと繊細でロマンチックと言える話の筋が、乙女チックな印象の絵本。
    とはいえ、どうしてこのうさぎには、それまでにお友達と言える存在がいなかったのか?
    友達になろう、と言っても、相手にされなかった理由は?
    うさぎの過去が気になる。

    そんな意地悪い読み方をしてしまった。
    子どものころに体験した、保育所や小学校などでは、友達がたくさんいる人と、いない人がいて、見ていると「それなりの理由」があった。
    よくわからない理由でいじめの対象になっている、という気の毒な場合もあったが、「わがまますぎて付き合いきれない」とか、過去に嫌なことをされたから近づかないとか、本の言動に由来するものもあった。
    住んでいる家や家族に問題があって、警戒して人が近づかない、というのもあった。
    子どもは、意外と冷静に、自分の身を守るために、付き合う人を選んでいた。小さいながらも、自分が生きている世界を安全に保つために、実にいろんなことをしてきた。

    そんなことを思い出した。
    私は変人で、友達がいなかった。クラスにはやはり「訳あり」で友達がいない子どももいた。
    それで、お互い、「訳ありの変人」どうしで、つるんで一緒に遊んでいた。
    しかし、中学生くらいになると、一人でも行動できることがわかったので、「独りぼっちは寂しいけど、無理に人と一緒にいなくてもいい」と思って、図書館ばかりに行った。

    大人になったら、友達がいてもいなくても、それなりに楽しくやっていけるようになっていた。

    この絵本を読みながら、友達がいることや、友達ってなんだろう?とか、友達がいないもの同士が一緒になってその後どうなったのだろう?とか、いろんなことを考えた。

    考えさせられた一冊。単純な話なのに、深い。
    (勝手に深読みしただけだが)

    投稿日:2024/01/15

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