新しい神話ができました。
貧乏神関係の、歴史初、転職物語。
本人(貧乏神)は、別に今のままでも良かったらしいのですが、周りの圧力により、180度違う世界に転職して、成功していった(?)、実におめでたいお話。
元気のない人や、求職・転職活動、社会復帰に向けて頑張っている人にぜひともお勧めしたい、名作絵本です。
昭和の香りがするお団子屋さんが舞台。
絵が実に見事で、柴又とか、川越なんかに本当にありそうな、良い雰囲気がでています。下町の人情を感じさせる温かみのある、庶民的な雰囲気がたまりません。
出てくる人たちも、素直であったかい。貧乏神を風呂に入れてあげたり、ご飯をあげたり、一緒に働いてもらったりして、社会復帰に全面的に協力している。
今時、こういう優しいひとは、なかなかいないねえ…
世話をされる貧乏神も、何があっても全部受け入れてしまう素直な性格で。
どうしてこの人は貧乏神をやっているのか、わかりません。こんなに素直で、いい人過ぎて、嫌な役割を押し付けられたのか、騙されて貧乏神になったのか、
その辺の神様事情を、是非とも、ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
この絵本を見ていると、幸せって、案外、簡単なことから始まるのではないかと思える。何かのきっかけがあると、今までと180度違う人生に道が開けるのかもしれない。
もちろん、貧乏神本人の努力もあったのかと思う。
なにせ、彼が来ただけでいろんな貧乏現象が起きるという、優秀な貧乏神ですから。仕事に熱心に、長年取り組んだ名人芸の数々は素晴らしい。
一生懸命、貧乏神をやってきてよかったね。次は、人に喜ばれる神様として、頑張ってほしい。貧乏神も一生懸命やると、いいことあるんだな。