いとうさんのおさるシリーズは親子でお気に入りです。
今回はおさるの島に「おさるの王様」が流れ着いてきます。
何をしても機嫌を直さない「王様」の姿と、奮闘するおさるくんに
大人の私は苦笑してしまいました。
そりゃ、おもちゃですから何をしてもどうにもなるものではありません(笑)
でもそれだけで終わらないのが、いとう作品のよさです。
その様子をこどもからきいたおサルのお母さんの台詞。
「おかあさんはあなたも、あかちゃんも、王様に思えるときがある」
は深いですね。。。
社会のなかで人と付き合うことについて、大人の私は考えてしまいました。
理解できない行動に遭遇することも多々ありますから。
今は、子供たちはこの本の本質まではわからないかもしれませんが
いつかまた大きくなって手にとったとき
「そういう意味だったのか」と気づいてほしいですね
そしておサルのお母さんのように、ゆったり構えてほしいです。
のんびりとした雰囲気の中に味わいのある一冊でした。