14ひきシリーズのいわむらかずおさんが実体験を基に書いたおはなし。
かなり文章も多いので、絵と物語が半々くらいの感じの作品です。
アーボさん宅に連れて来られた子うさぎたち、うっちゃん、さっちゃん、ぎっちゃん。
このぎっちゃんが語るエピソード。
3匹はある月夜の晩、穴を掘っていて小屋の外に出ます。
母さんが恋しい3匹は、母さんを探し始めますが、
危険な目に遭い、野うさぎや犬の忠告どおり、小屋に戻ります。
月明かりの中のうさぎたちの様子が生き生きと描かれます。
野生の感性も体感できます。
小学生の頃、学級でうさぎを飼っていたので、大根の葉っぱが大好きなところなどは、
とても懐かしかったです。
行方不明になったというさっちゃんのエピソードもいわむらさん自身の体験で
リアリティがあります。
それだけに余韻が残る読後感でした。
月夜の美しい夜にそっと読みたいですね。