チョコレート工場の続編
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投稿日:2011/03/23 |
えみりん12さん 30代・ママ・東京都 女の子3歳
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「チョコレート工場の秘密」の続編。「チョコレート工場の秘密」を読まないと冒頭から、意味が分からないので最初から読むようおすすめします。冒頭はいきなり、チャーリーのおじいちゃんやおばあちゃんまで乗せて暴走するエレベーター。ホワイトハウスから招待されたり、火星人がきたり、若返りの薬でチャーリーの家族が赤ん坊になってしまったり、、、。まるで「不思議の国のアリス」みたい!息をつかせない展開でとても面白いです。大人にもおすすめします。
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子供にも大人にもおすすめ
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投稿日:2011/03/23 |
えみりん12さん 30代・ママ・東京都 女の子3歳
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私が子供のころ読んだ本です。大人にもおすすめ。映画にもなったので、ストーリー知っているかたもいるでしょうが、描かれている世界が、文字なのにまるで目の前にあるように浮かびます。小学校中学年くらいから自分で読むのに適しています。いろいろな不思議を見て空想力が養えると思います。また、良い子にしていたほうがいいことあるぞ、という刷り込みにもなると思います。
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『アンネの日記』を知ってますか
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投稿日:2011/03/21 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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『アンネの日記』を読んだことのある人ならば、アンネの気持ちが解る人ならば、この絵本で一本のマロニエが語る物語はとても悲しく辛いものではないでしょうか。
隠れ家で2年数か月をひっそりと暮らし、思春期を育ち、15歳で命を失ったアンネ。
明るくて自由闊達な少女が、ユダヤ人であるために、ナチス・ヒトラーの政策のために、狭い場所で息をひそめて暮さねばならなかったビルの屋根裏部屋。
その窓から見えるマロニエは自由の象徴だったのです。
そのマロニエから見たアンネの生活。
マロニエはアンネの生活を通して、あの当時の歴史を語ります。
そのマロニエは戦後も生き残っていましたが、2010年の台風で倒れます。
このマロニエのことも、マロニエの苗木が世界の各地で育てられていることも知らなかったのですが、忘れてはいけないことを語り続けるものが、今もあることを感慨深く受取りました。
『アンネの日記』を知らない人には、まずそちらを読んでほしいと思います。
アンネを知ることによって、この本が光ってくると思いました。
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生きることへの思い
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投稿日:2011/03/19 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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中学生へのメッセージとして探し出した1冊でした。
生きることとは何か。
そのために、死ぬとは何か、大事なものを失うこととは何かを考えると、悲しみの向こうに生きることの大事さが見えてくる。
NHKのテレビ番組、「課外授業、ようこそ先輩」で新井さんが取り組んだことが本になりました。
自分の大事なものを絵に描きます。
その絵を燃やすことで死の疑似体験。
多感な中学生に、悲しみを体験させることから生きることの大事さを実感させました。
すばらしいと思いました。
純粋な心に染みいる授業です。
この本を繰り返し読み返しているところで、「東北関東大震災」が起きました。
こちらは授業ではない。
受け入れるしかない悲しみと、こうして生きていることに対する感謝と、あまりにむごい現実の中で様々な思いを込めて再度この本を読み返しました。
生命の大切さ、大事さ、有難さを伝えてくれた本です。
絶望や、虚無や、空白になってしまった自分の心を埋めてくれる本として、中学生にお薦めです。
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死を受け入れるということ
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投稿日:2011/03/19 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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中一の教室で読み聞かせしました。
妙に不思議で、とても印象が強い作品です。
病に伏した母親のために、ポールは浜で出会った死神を叩いて、叩いて、叩いて…、握りつぶして、黒グルミの中に閉じ込めて、海に放り投げます。
このポールの強さは何でしょうか?
いろんな意見がありそうですが、自分は「無心」という言葉があてはまるような気がします。
あれほど怖い死神も少年の無心の行動には太刀打ちできなかったのです。
しかし、死神を封印するということは、命の流れを止めてしまうことでした。
この世の中の何一つ息絶えることが亡くなったのですが、それは自然の営みを壊すことでした。
考えると、私たちは多くの「死」に命を支えられているのです。
お母さんは、自分が死から逃れたことよりも、生死の流れを止めてしまったポールを諭します。
お母さんの表情、ポールの表情がこの絵本の中で、とても印象的でした。
自分の死を受け入れようとする母親。
この感覚にはとても立てないのですが、ポールが死神を探し出して解放するところはさらにとても印象的。
母親を死を認めることですから。
お話は単純にそのようには終わらないのですが、多くの示唆に満ちています。
仲間たちと読みあわせた中で、この絵本の絵の不思議さを感じました。
近くで見ているよりも、読み聞かせで離れたところから見ると、地味のようでくっきりと浮かんでくるのでした。
何か、貼りあわせたような絵。
セゴヴィア自身がこの物語を自分の解釈で表現しているのだと思いました。
読み聞かせ、誰かに読んでもらうことでこの絵本の良さがさらに感じられると思います。
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成程、成程!
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投稿日:2011/03/14 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子11歳
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中3の娘とワイワイ言いながら見ました。とても興味深く、面白い本でした。
昔の学者たちはそれぞれ自分たちの風習や伝説に沿った地球の形を考えていたんですね〜。
どこの国のどの地域の人たちがこう考えていた。と書かれているので、
「成程成程」と、その1つ1つの解説にも感嘆しました。
この作品は、その人(地域や国)の考えた2次的地球のただの平面的な絵ではなく、仕掛け絵本のように作ってあるところが、好奇心をさらにそそられます。
社会の歴史や哲学の調べ学習としても面白く使える教材だと思います。
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一目瞭然のお城の様子が楽しい
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投稿日:2011/03/10 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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タイトルを見て、青山先生の描かれる「西欧のお城」にワクワクしながら読みました。
小さな国が、領土拡張に意欲的な隣国に攻められぬようにと、見晴らしの良い丘に築城を始めます。
ところが工事は遅々として進まず、王様はイライラし癇癪を起こす有様。
ある朝、皆が驚くことが。
なんと一夜にしてお城が完成していたのです。
不思議な事とは思いつつ、王様は背に腹は換えられぬとばかりに住むことに。
ところが、お城の中で度々食べ物がなくなるのです。
お城を建てたこの丘はもともとゴブリンたちのすみかだったところと、大臣から進言をされた王様は、ゴブリン退治を城じゅうに命じます。
見事に垂直に切られたお城の断面図。
一目瞭然のお城の様子は、大人がなかめても楽しめます。
ゴブリン退治もままならないうちに、隣国の兵士たちがお城の中に入り込んできて、王様の国は大ピンチ。
意外なことに、この城を救ってくれたのがゴブリンたち。
なんていったって、この土地はゴブリンたちのものですからね。
思いもよらぬところから飛び出し戦うゴブリンたちの様子が、次の断面図でながめられ、これもまた楽しいんです。
息子は、食べ物がなくなる各ページで隠れているゴブリンを見つけ笑っていました。
ラストのゴブリンたちへのごちそうや遊び道具をお供えしている様子も楽しめました。
青山先生の微細な描写に唸りながら一冊を堪能しました。
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逆説的な反戦絵本
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投稿日:2011/03/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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『ズッコケ三人組』シリーズを書いた那須正幹が手掛けていることに驚いて手にした図書です。
家族を戦争で失い、おばあさんのもとに引き取られた少年が通った過疎村の小学校。
戦争直後、少年は戦争が再び起こらぬよう、あのような兵器を作らないと誓って「ねんどの神さま」を作りました。
それから50年後。
閉校となった小学校の倉庫で眠っていた「ねんどの神さま」が「怪獣」となって東京に向かいます。
映画「ゴジラ」の第1作のような鋭い社会批判となっています。
立ち向かう自衛隊。
「怪獣」と倒すためにいろいろな兵器が使われ、「怪獣」は倒れないけれど巻き添えになった多くの人々が亡くなります。
「ねんどの神さま」が向かったのは、かつて自分を作ってくれた少年でした。
少年は兵器を作る会社の社長になっていたのです。
結末は残酷です。
そして解決感がなく、社長は胸のつかえが取れたことにホッとして兵器を作り続けるようです。
子どもの心はここまで変ってしまうのかという、痛烈な皮肉をこめた作品です。
この絵本を紹介するのには少し勇気がいりました。
しかし、児童文学者でありながら平和活動にも力をいれている那須正幹さんの実験的な作品としてお薦めしたいと思います。
なにしろ、近頃読み聞かせに無反応の中二の息子がじっと見入ってくれましたから。
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自然とはなんと寛容で力強い存在
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投稿日:2011/03/09 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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学生時代に「100万回・・・」に出会い、息子を産んで再び再会しました。
その後、「シズコさん」(新潮社)を読み先生の生育歴を知り、衝撃を受けたことを思い出します。
お母さんに愛されていないと思いこんでしまったガラスのように繊細な幼心と聡過ぎる視点。
以後、お母さんの死まで、お母さんを愛せない自分を客観的に長め続けるこの作品の重苦しさと真実。
これ以降、先生の作品を読むと、行きつ戻りつの主人公たちの“素直な自分の気持ち”に気づくまでの内面の振幅に、先生の人生のバックグラウンドを想起させられました。
創作活動を通して、先生はご自分の気持ちを昇華させていかれたのかな、とも思いました。
この作品は、初版が「100万回・・・」の前年のようです。
大きな木のかげの小さな家に住むおじさんが、大きな木に悪態をつきつつ、お話は四季を巡ります。
大きな木によって与えられていた恵みもあるのに、もたらされた小さな問題をあげつらい、文句ばっかりのおじいさん。
ここまでは、笑って読んでいられましたが、おじいさんがこの大きな木を切ってしまったところで、絵本ということも忘れて呆然です。
さて、これ以降の快適なはずのおじいさんの生活は、・・・。
息子は、「気づくのが遅すぎ!」と怒っていましたが、私は、大きな木により得ていた恵みにおじいさんは気づいていたと思いたい。
素直になれず、勢いで切ってしまったと考えたい。
取り返しのつかない事態を認識し、自分のちっぽけな意地により事の重大さを招いてしまったから泣いたのでしょう。
それにしても、自然とはなんと寛容で力強い存在なのでしょう。
新芽は、おじいさんへの“許し”の証であり、おじいさんの人生の歩み方を変えてくれたのだと思います。
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戦没画家の思いが響いてきました
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投稿日:2011/03/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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中学受験に失敗したツヨシ。
父親とけんかして、ひっぱたかれて家を飛び出したツヨシ。
ツヨシの気持ちも、父親の気持ちも解るのですが、この話は信州の「無言館」に話をつなげることでとても雄大なテーマになりました。
春おばあさんが思いを寄せた男性は、召集令状を受取ってからの僅かな日々に春さんの姿を絵に描いて出兵していきます。
そして戦死。
描き遺しされたスケッチブックを受取った春さんは、後に「無言館」の絵に心打たれて信州に移り住んだのでした。
この物語は「無言館」の絵に心打たれた依田逸夫さんの感動から書かれていることが判ります。
「無言館」の絵画集、紹介された本で見た絵が、表現された言葉からはっきりと思い起こすことができます。
絵に対する思いを残したまま死んでいった若者たち。
物語の最後にこの物語の登場者が「無言館」で合流させたことで、依田さんは現代社会と戦争を結びつけたのです。
中学受験の失敗の痛みと、好きな女の子に対する思いと、そして戦没画家たちの無念と、その時代に残された人たちの思いを、ツヨシはしっかりと受け止めたと思います。
実際に「無言館」に関する書物を読むと、この本の重さがさらに大きくなると思います。
お薦め図書
1.『約束「無言館」への坂をのぼって』 窪島誠一郎著、アリス館、2010.
2.『「無言館」ものがたり』 窪島誠一郎著、講談社、1998
3.『「無言館」にいらっしゃい』 窪島誠一郎著、筑摩書房、2006
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ホッとしたシリーズ最終巻
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投稿日:2011/03/07 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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戦争体験者の語りを絵本で紹介しているシリーズの第8巻です。
このシリーズの最後が戦後であってホッとしました。
戦争が終わり、復興の希望が描かれているからです。
第1話
「白いおにぎり」 藤崎康夫:文 / 倉石琢也:絵
戦後1年4カ月。捕虜としてフィリピンに留められていた兵士の帰国の話です。白いおにぎりがおいしかったことともに、戦時中の苦労話が語られます。そして生き残った者として、戦地で亡くなった友人の家族を慰問して歩いたことが書かれています。
戦争についての悲しさとともに、生き残ったことへの喜びが感じられます。
第2話
「ふっ活した百花園」 正岡慧子:文 / 山口みねやす:絵
東京大空襲で焼け野原になった墨田区の向島百花園の復興の話。
このシリーズではじめて、人ではなくいちょうが語っています。
百花園の復興のための苦労話が書かれていますが、戦争が終わったことの安堵感と復興への希望が満ち溢れています。
シリーズの最後にして、希望を見つけました。
やっぱり、この手の話は希望で終わらないといけないと思います。
その分他の巻に比べて重さが薄らいでいるようではあります。
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私たちの常識
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投稿日:2011/03/09 |
ねこなさん 30代・その他の方・埼玉県
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中学生くらいの男の子に
「天動説について調べてるんですけれど」
と言われて、案内したのがこの本です。
「えー…絵本?」
という顔をされましたが、返しに来た時に、
「とてもよくわかりました! ありがとうございます!」
と、にこにこ顔であいさつされました。
どのあたりがよかった? と聞くと、
「解説とあとがきにある『今日の私たちが、私たちにとっての真理を手に入れるために、天動説の時代はどうしても必要だったのです』っていうところに感動した!」
と、目を輝かせていました。
あらためて読んでみると、今の私たちの常識が、昔は非常識であったことに驚かされます。
そして、昔の人たちは、やはりその時代なりの真理でもって、天動説を支持していたということを学ぶことができます。
地球が丸くて太陽の周りをまわっていることは、今では周知の事実です。けれども、その考えに至るまでには幾多の犠牲があったこと。周知の事実ではなかった、むしろ、異端とされた考え方であったことを、今一度、考える良いきっかけになる本だと思います。
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こんな種類の絵本もあるんだな!
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投稿日:2011/03/10 |
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道 男の子11歳、男の子10歳
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以前から人気のある絵本だと知っていましたが、
手に取る機会がありませんでした。
たまたま図書館で出会い、なるほど〜確かに素敵☆と思いました。
これからめくられていくページがうっすら透けていて
絵本の厚さ以上の奥行きを感じます。
めくると裏にカラーの絵も隠れています。
家でゆっくり楽しむもよしですし、読み聞かせにもよしの
素敵な本だと思います。
いつもは静かな6年生も、次は何かな?と想像して
「くまー!」「魔女ー!」「お城ー?!」と
たくさん反応を見せてくれました。
こんな種類の絵本もあるんだな!と紹介できて
絵本の世界の広さを垣間見てもらえたと思っています。
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別の視点から見た広島、沖縄
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投稿日:2011/03/02 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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戦争体験者の語りを絵本で紹介しているシリーズの第7巻です。
このシリーズを読み続けているに従い、自分の戦争認識が先入観と一面的なものであったように思いました。
戦争は悲惨なものであり、繰り返したくないことですが、その時代にもいろいろな生きざまがあり、子ども時代があり、単純にひとくくりにしてはいけないと思います。
子どもたちと学んでいきたいと思います。
この絵本では、広島原爆、沖縄戦を一歩離れたところの体験者としてのお話が載っています。
第1話
「おねがいです、水をください」 井上こみち:文 / BOOSUKA:絵
小学校時代に広島県の呉で過ごしたことがあります。
広島市のすぐそばなので広島原爆のことは他人事ではないのですが、この絵本を見て呉からは原爆がこのように見えたのだと感じました。すぐそばでいながら直接被害を受けなかった町。
駅員として働いていた澤田さんは救援者として見たこと体験したことを心に秘めています。目の前で死んでいく人を見続ける地獄はいかばかりだったか。
自分たちも直接体験者にはなれません。澤田さんの心をくみ取りたいと思います。
第2話
「沖縄の人をすくったアメリカへい」 藤崎康夫:文 / 中沢正人:絵
日系人のアメリカ兵として沖縄に来た坪田さんの体験談です。
日本人を父に持つ坪田さんにとって日本はあこがれの国でした。
それが、戦争によって収容所に入れられ、そして徴兵によってアメリカ兵として戦争に参加したのです。
坪田さんの勤務は沖縄に上陸したアメリカ兵の中で、敗戦直前の日本民間人を助けること。
日本人からすればアメリカ兵は敵であり、捕えられたら何をされるか解らない。
反撃できないと知ると「自決」していく。
日本人でもあるアメリカ兵としての思いはいかばかりだったか。
戦後も日本に残り、日本人として生活する坪田さん。
お互いに人間なんだということを忘れてはいけない体験談でした。
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6年生も息をのんで見入っていました
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投稿日:2011/03/10 |
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道 男の子11歳、男の子10歳
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文章も絵も大変すばらしい作品だと思います。
6年生の読み聞かせで読みました。
みんな息をのんで見入っていました。
読み終えたときには「は〜〜〜」「ふーー」と
たくさんの息をつく音が響きました。
なんとなく知っているお話だったと思いますが
小泉八雲さん、伊勢英子さんの世界に引き込まれたようでした。
日本独特の幽玄な世界が存分に描かれていると思います。
読み手としては、長い文章で言い回しも難しく
滞りなく読み終えることで精いっぱいでした。
それでも、今後も読み続けていきたい絵本です。
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本好きな子どもにお薦めです
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投稿日:2011/03/07 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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児童書というには、とても高度な図書館史の本です。
しかし、思わず自分の小学校時代を思い出しました。
図書委員として何故かのめりこんでしまった自分は確かに、図書館の歴史の書いてある本や、本の分類法を勉強して妙に満足していたものです。
そんな子どものなれの果ては図書館司書…。
図書館学を学ぶ学生にもお薦めしたいような充実した内容です。
と、見直してみたら著者がそれなりの方だったので納得。
それにしても、子ども向けに編集するのって学生向けにまとめるよりも大変な作業ですよね。
この本は、図書館の過去から未来への橋渡しができていると思います。
この本に興味をもった子どもは多分、図書館の使い方、図書館の役割、いろんな本も読んでますよね。
図書館好きが育ってくれることを期待してお薦めします。
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タカサキさんのいい加減さが好きかも!
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投稿日:2011/03/06 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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“こぶたのブルトン”四季シリーズの春の作品です。
こぶたのブルトンといたちのアンドレがトランプをしていると、だるまのタカサキさんがお花見に誘いに来ました。
このタカサキさんというネーミングから爆笑。
誰がいったいモデルなのかしらね?
さて、誘われても、「はなみ?そんなのこどもは いかないでしょ」という鋭い突っ込みのアンドレ。
本文では、“アンドレは ひんやり いいました”
もう、この“ひんやり”という表現も愉快で愉快で。
さて、お弁当と飲み物を用意してくれたタカサキさんと一緒にたかさきやま(このネーミングにもクスッ!)へ。
花見客相手のお店が並んでいますが、タカサキさんは「みんな持ってきたから」と先を急ぎます。
息子は、ビール売りのキリンさんの“っすか、すっかすか”語が気に入っていました。
たかさきやまのてっぺんに到着したページの桜満開の色が優しくて、柔らかい春の風を感じさせてくれます。
さてさて、場所探しを始めますが、タカサキさんのすることです。
シートが敷かれた場所は、遠目に桜を拝めるようなところ。
飲み物のメロンジュースはお茶ですし、・・・。
へんてこな“お花見出張サービス”のおねえさんたちに見とれていたら、・・・。
もうこの後のタカサキさんのお弁当の中身に、親子でひっくり返ってしまいました。
これじゃあ、ブルトンもアンドレも食べなくて正解だったかも。
でも、このタカサキさんのいい加減さが好きかも!
終盤のシャボン玉と桜って合うかもねぇ〜って、思いました。
ラストのタカサキさんの「・・・こんなこともあろうかと・・・」発言には、「おい、おい、・・・。」と息子が突っ込んでいました。
タカサキさんの“はちゃめちゃさ”を理解できる小学低学年頃から楽しめる作品じゃないかしら。
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泥臭い戦争民話
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投稿日:2011/03/03 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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戦争に関わる8編の話が収録されているのですが、なんとも生々しく響いて来るのです。
民話を多く手掛ける大川さんの戦争民話。
救いようのない話で、息苦しくもあるのですがそれぞれに心に響く話です。
標題になっている「おかあさんの木」は、戦争に出征する7人の息子のために植えた7本のキリの木の話。
こどもを思う母親の気持ちが痛いくらいわかるのですが、お国のために差し出した命とも思うのです。
一人、また一人と息子の戦死が伝えられます。
お母さんのキリに向かい話しかける切なさは心苦しいばかりです。
それぞれの作品が重苦しく、描かれ方は確かに民話です。
一気に読むより、一作一作立ち止まって味わうのが良いと思います。
それぞれに絵本だったら、もっとつらかったように思います。
収録作品
・ おかあさんの木
・ 火の中の声(空襲の話)
・ ぞうとにんげん(上野動物園の3頭のゾウの話)
・ ひろしまのきず(原爆の話)
・ つる(ソ連に抑留された兵士の話)
・ 父たちがねむる島(玉砕した島の兵士の最期)
・ あほうの六太の話(徴兵を逃れるた六太の狂気)
・ おもちゃ買いのじいやん(息子に死なれた父親の後悔と、戦争ごっこへの怒り)
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こういうポーズ、するよね〜。
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投稿日:2011/03/03 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
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とりあえず近くにいたので、上の子に読んだら「可愛いぃ,何これ、可愛いよ〜!」の連発でした。
我が家の子どもたちはハムスターが大好きです。
作者自身、ハムスターを飼っていたようで、作品中のハムスターの仕草がとっても雰囲気があって、そうそう、こういうポーズするよね〜。なんて、思いました。
全体的な仕上がりが、気持ち雑な感じもありましたが、こういう作りを意識して作られる方もいるようなので、まぁ、ありかな。決して読みにくくはないです。
4,5歳くらいのお子さんからお薦めできそうです。
動物好き、特にハムスター好きのお子さんには特にお薦め。
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懐かしき昔の少年たち
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投稿日:2011/03/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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今まで読んできた丘修三さんの本が、弱者に向ける思いやりにポイントを置いた作品に集中していたので、のびのび感がとても新鮮に感じられた本です。
昭和も高度成長時代を迎える前の熊本県の田舎町が舞台。
自由奔放に生活する少年たちを描いていて、感じたのは丘さん自身が熊本で過ごした少年時代をベースにしているのだなということです。
とても自然体で描かれた4編の短編の中に、少年の残酷さとたくましさと興味があふれています。
女郎蜘蛛に闘わせるときの少年の残酷さ。
足の不自由なヤスシは弱者を自分に重ねてか、傷ついた女郎蜘蛛を可哀そうに思うのですが、他の少年たちには闘いの道具であり、敗者は無残にも踏みつぶされてしまいそうになります。
ヤスシのお姉さんまでが残酷さを持ち合わせているところに怖さを感じたのですが、この本はいじめについて書いているわけではありません。
水遊びをする川淵にあるヘビやなぎ。
木に登ってどの枝から水面に飛びこめるかを競う少年たちは、飛び込めないユキ彦を馬鹿にして置き去りにして帰ってしまいます。
屈辱感をもったユキは一人で練習をしていて、溺れて死んでしまう。
少年たちの残酷がそこにあるのですが、いじめという感覚ではありません。
用水路で見かけた紅鯉を信じてもらえない僕。
信じてもらえないことの不安感と、本当だとわかった時の解放感。
子どもの心の振幅が描かれています。
家族から離れ、川辺で魚を取って生活しているおじいさんと、メジロ捕り魅せられている少年たちとの関わり。そしておじいさんの死。少年は夢から覚めたように捕えたメジロを解放します。
死と生を取り交ぜ、掌編ながら丘さんの語りが響いて来る4編でした。
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