違う世界へワープできちゃう駄菓子屋さん
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投稿日:2011/03/02 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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先日NHKの『てれび絵本』で放映されていて、懐かしくなり借りてきました。
学校帰りに、ランドセルを背負ったままの子どもたちが集まる駄菓子屋さんの「よもだや」。
お店の中の様子の懐かしいことったらありません。
店の天井にぶら下がっている大きなスズをよもだバアが「チャンガラ〜チャンガラ〜チャンガラ〜」と鳴らし、「ほ〜れ いってこ〜い」というと、・・・。
地面が少しだけぐらり。
子どもたちは、店の外へと飛び出すと、そこは“ちゃんがら町”。
違う世界へワープできちゃう駄菓子屋さん。
なんて魅力的なんでしょう。
そしてこの“ちゃんがら町”の子どもたちと遊べるなんて。
子どもたちの探検欲をそそるような自然にあふれた遊び場所。
ちゃんがら神社・河童洞・山の奥深いところにありそうな秘密基地等々。
子どもたちの腕白ぶりをめいっぱい発揮できそうな楽しい世界。
大人の方が読むとどこか懐かしく、今の子どもたちが読めば夢のような世界に思えることでしょう。
それにしても、扉絵の前からお話が始まる構成と良い、各見開きいっぱいに奥行きのある素晴らしい不思議な世界を描かれる山本先生の素敵な絵。
絵本の世界へ、子どもたちは連れて行かれしっかり一緒に探検を満喫できる作品です。
久々に読んだ息子は、「よもだバアって、帽子のかぶり方とか耳の位置から言って、ちゃんがら町のばあちゃんかもね〜」って笑っていました。
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非力な人間を襲う悪魔ですね
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投稿日:2011/03/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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戦争体験者の語りを絵本で紹介しているシリーズの第6巻です。
この巻は突然の空襲のために日常を壊され、逃げまどう人たちを生き残った人間の目から語っています。ドラマチックな(ゴメンナサイ)お話ではないので、野次馬のような感覚で読むと印象は弱いかもしれません。多分それは、いろいろな話を見聞きするうちに出来てしまった先入観のせい。
2つの話が載っています。
第1話
「ほのおに飲みこまれた町」 山本省三:文、絵
1945年3月10日といえば、東京大空襲の中でも最大規模の空襲の話です。舞台の浅草は、東京下町が焼け野原になった一部。
まさに地獄絵図の様相ですが、話は淡々としています。当時工業学校に通っていた三上さんにとって、あまりの惨劇に感情よりも事実として心に残っているのでしょう。幸い家族は全員助かりました。
それだけはホッとさせてくれました。
第2話
「今もわすれない、空しゅうの夜」 戸田和代:文 / 曽根悦子:絵
こちらは終戦直前の神戸芦屋地区。
ここまでは来ないだろうと思っていたら、それも終戦直前に空襲に見舞われたのです。
大空襲ではなかっただけに、亡くなった人は運が悪かったというのでしょうか。
空襲では助かった家族でしたが、焼夷弾でやけどをしたお兄さんが終戦後亡くなります。お父さんが発疹チフスで亡くなります。
これも戦争のためでしょう。
戦争は、空襲や攻撃で死ぬだけではないのですね。
社会全体が戦争に包み込まれて、人々は苦しんでいたのだと思いました。
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おちゃめなおかあさん
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投稿日:2011/02/28 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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魔法のおなべのお話は今までにも目にしましたが、魔法使いと弟子のシチュエーションだったり、結末はお仕置きだったり、説教的な本ばかりだったので、この本の展開には新鮮味を感じました。
母親思いの娘と、おちゃめなお母さん。
子どもが持ち帰った魔法のお鍋で自ら失敗をやらかします。
町中にあふれたおかゆ。
『まほうつかいのノナばあさん』では、町の人が、町中にスパゲティをあふれ出させたことに対して、死刑だなどと怒るのを、スパゲティを一人で食べつくすことを罰として与えることにしました。
この『おいしいおかゆ』では、心温かい町の人たちは一生懸命食べ続けるのです。
富安さんの柔らかい語り口と、尾崎さんの素敵な版画で、とても気持ちの良い作品になっています。
それにしても、魔法のおなべ、食べ物がらみのお話は似ていてもいろいろなバリエーションがあって、発見する毎に楽しく絵本探しができます。
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この時間が、最高に楽しかったんだよな〜
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投稿日:2011/03/01 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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も〜、爆笑です。
ママぐまさんの目の表情、最高です!
お子さんたちは、自分と似ている子がいるな〜、と読むでしょう。
お母さんたちは、ママぐまさんの心中を思い、共感しつつ笑っちゃいますよ。
ほんと、誰が決めるの? ですね。
恋人との別れ際の思い切りの悪さに似た、子どもとの「また、明日。お休みなさ〜い!」って、難しかったなぁ〜。
そりゃ、体力が満タンで、「明日」ってものが来ないなら、いつまでも子どもに付き合えちゃうんですけれどね。
うちの息子にも見せたら、ケラケラ笑って「ん〜、解る解る。この時間が、最高に楽しかったんだよな〜。」ですって。
お母さんとの駆け引きのようなスリルあるやり取り。
もしかして、子どもってこれすらドキドキ気分の遊びにしていたのかも〜。
一息ついて、お母さんに読んで笑って欲しい作品ですね。
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「ガラゴも来てるな〜♪」という息子の・・
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投稿日:2011/02/28 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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「ガラゴも来てるな〜♪」というニタニタ顔の息子のつぶやきに、「え゛っ!」
家事を中断、読み直しました。
初回は、久々の再会に感激しちゃって、「いや〜、ヤメピー、おじぎちゃんも〜」なんて浮かれて読みました。
かいちゃんの登場場面は、やっぱり動けないシーンに涙目で爆笑!
12年たっても変わらないみんなの様子に、この歳月が嘘のようです。
木曜日、木苺狩りで見つけた古い小屋。
二人の秘密の小屋にしようと、何でも屋のソレちゃんに電話をします。
子どもたちって、“秘密の・・・”って好きですもんね。
ニューフェイスのソレちゃんも愛すべきキャラです。
早起き、お料理上手、行き届いた気配り屋さんで、そしてとっても働き者なんです。
金曜日の早朝からの小屋の掃除で、ケロちゃんの変わらぬ食いしん坊ぶりにクスリ。
そして、“とりあえず さいしょは おやつを たべることから はじめることにした”で大笑い。
もう〜、このフェイントに心掴まれちゃいますねぇ〜。
ペンキ塗りに敷かれている新聞の大見出しも必死で読みましたよ。
さてさて、土曜日も早朝から荷物運びをして、かいちゃんのアイディアから、秘密の「星を観る会」へとお話は発展し、・・・。
も〜、ストーリーで笑い、絵でまた楽しみ、登場人物一人に焦点を絞って読み直すのもまた楽しい。
息子はソレちゃんが作業中聴いていたラジオが気に入ったらしいです。
この小屋の楽しい空気が伝わって来る素敵な作品でした。
そうそう、ラストのページに、息子の言うとおりガラゴがいました。
あのかばんも持って来ていました。
この後の秘密の「星を観る会」、楽しいだろなぁ〜。
島田先生〜、次は12年待てませ〜ん!
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思わず読み入ってしまいました
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投稿日:2011/02/27 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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この作品が、図書館の話題のコーナーに並んでいました。
はは〜ん、上野動物園にパンダが来たものね。
と思い、手に取り中を開き、思わず読み入ってしまいました。
凄い!凄い!これは、素晴らしい発見のお話でした。
ものを握るには、四指しっかり向き合う付け根が筋肉の盛り上がった親指が無ければできません。
パンダはヒトでもサルの仲間でもないのに、どうして笹竹を掴み食べれる事ができるのか?
それを解き明かしたのが、1930年のこと。
動物学者が、パンダの解剖で、「にせの親指」を発見したのだそうです。
このパンダの秘密を自分の目でも確かめたいと願っていた日本の動物学者の遠藤秀紀さん。
1994年、上野動物園から、フェイフェイの死を伝えられ、国立博物館に引き取り、解剖をしました。
「にせの親指」と対面した遠藤さんは、この指が動かない事に驚き、謎が深まる一方でした。
そして、1996年、ホアンホアンの死により、遠藤さんは見事謎解きに成功し、世界中の動物学者を驚かせたのです。
パンダが笹を主食とするようになったいきさつも合わせて、親子で読んでみてはいかがでしょうか。
フェイフェイ・ホアンホアンにありがとう!です。
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自然とともにに生きる
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投稿日:2011/02/26 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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カナダ北極圏に生きる老狩人ノーマン・ウィンターの物語。
映画を絵本化したものなのでしょうか、厳しい大自然の掟を克明に描いています。
危険と隣り合わせ、人間社会とは遠く離れ、犬たちとインディアンの妻との生活。
緊迫感に圧倒されます。
愛した犬の死、グズリーとの出会い、湖に落ちて死にそうになったこと、それでも自然とともにいきていくノーマン・ウィンター。
映画で見るとさらに迫力あるのだろうと思いますが、イラストと凝縮された物語の中でイメージの膨らむ絵本でした。
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ほかの段も絵本にできないものでしょうか?
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投稿日:2011/02/25 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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書店の新刊コーナーで見つけた当時、「いやぁ〜、へぇ〜、そうか〜、出たかぁ〜」と声に出てしまいました。
やはり編者は、齋藤孝先生でした。
声に出すシリーズを手元に集め、教え子たちにも貸し出していましたので、絵本という形で清少納言の「枕草子」に出会えるとは感慨深かったです。
今の子どもたちは、幸せだなぁ〜、なんてね。
私の学生時代にこんな絵本があったなら、具体的なイメージを抱きつつ、暗誦も楽しく理解も深くできただろうな〜。
久々に開いて、やはりたんじ先生の絵が素敵。
この色合いはなんともいえぬ趣があります。
可愛い“清少納言ちゃん”の頭の中に思い描かれた情景の美しいこと、日本って本当に四季の移ろいの綺麗な国ですね。
そして、リズミカルな文体のみならず、清少納言のものの見方・感覚の鋭さを改めて実感できました。
ほかの段も絵本にできないものでしょうか?
出たら、揃えたいなぁ〜。
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努力の犬!
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投稿日:2011/02/27 |
ちょびこさん 30代・ママ・北海道 男の子3歳、女の子2歳
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表紙からして意味深・・・・・・それは、洋服を着た犬の背後に映る影が・・・・・・大きな猫の形をしているから。
内容は上品な猫の夫妻に生まれた犬の赤ちゃん・フリックスの成長記。
フリックスは猫の町で幼少時代をすごし、小学校にあがるころ犬のおじさんのところへ居候させてもらいながらすくすくと成長していきます。
そしてフリックスは猫の町でも犬の町でも認められるほどに成長していくのです。
字が細かく文章も長いし、漢字には最低限のルビしかふっていないので
小学校中学年以上だとスムーズに読めるかと思います。
大人も読んで楽しめると思いますね。
読めば読むほど味が出る。
主人公が動物の擬人化だから割り切って読めるけど、フリックスは本当に努力家ですわ。
そのけなげな生き様からドラマを感じます。
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「1年生になる子にプレゼントしようよ」
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投稿日:2011/02/25 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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書店で“いちいにち・・・”というタイトルに「いちにちおもちゃ」を思いだし手に取ったら、やっぱり〜♪
こんどは、文房具になっちゃう主人公。
なんで?と思ったら、毎日使う文房具って賢そうだなって見つめていて、想像しっちゃったみたいです。
そういえば私も幼い頃、新年度机の引き出しに新しい文房具用品が入ると、妙にアカデミックな気分になったのを思い出します。
道具が揃っただけで、気分は優等生でした(笑)。
さて、変身したのは、クリップ、したじき、えんぴつけずりにホッチキス……。
クリップは、ま〜納得。
下敷きもこうなるかもね〜。
しおりには大笑い。
私もしおりはゴメンです。
トドメを刺されたのは、そろばんでしたぁ〜。
あんまりの大笑いに、都合が悪くなり、レジへ。
息子は、ボールペンとホッチキスのページでヒャヒャヒャと笑っていました。
「1年生になる子にプレゼントしようよ」って言っていました。
そうしましょう、そうしましょう♪
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目に浮かんでくるような素敵な文
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投稿日:2011/02/25 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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「きつねの窓」に代表的される安房先生の文体が好きです。
昨年10月の6年生のお話会では「10月の風鈴」を読みました。
生徒たちから思わぬ反響があり、ぜひ本を貸して欲しいと駆け寄られました。
幻想的なお話が多いのですが、日本的な空気を保ち続ける独特の安房ワールドです。
この作品(読み物)もタイトルに惹かれ読みました。
郵便配達の良夫さんが、かつて大きな造り酒屋のあったらしい人気の無さそうな家へ手紙を届けに行くと、中から紺の絣の着物を着たおばあさんが、・・・。
お酒(菊酒)を造る小人(妖精)が出てくるつぼをあずかった良夫さん。
約束ごとが二つ。
“お酒をつくるところは、誰にも見せちゃいけない”
“このお酒で、金儲けをしようとかんがえちゃいけない”
ところが、不思議なお酒造りに夢中になり、約束を破ってしまった良夫さん夫婦は、・・・。
お酒造りの小人がハンカチの畑の上で、菊の花を育てる様子が目に浮かんでくるような素敵な文です。
後半の、ミステリアスな展開に、安房先生のお話としては珍しいドキドキ感があります。
読後、狐につままれたような不思議な感覚におそわれました。
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図書館で泣いていました。
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投稿日:2011/02/24 |
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道 男の子11歳、男の子10歳
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兄弟姉妹ひとりっこの本を探していて、たまたま出会った本でした。
写真と文は、とってもあったかで、
読んでいて微笑みがたえませんでした。
でも、最後の星川さんのあとがきを読んでいると、
鼻がツーンとしてきて、涙がポトポト落ちてきました。
図書館の絵本コーナーで、泣いていました。
誰かを感動させようとか、泣かせてやろうなんて
ちっとも考えて作ってらっしゃらないと思います。
それなのに、それだから、胸を打つ本でした。
ちょうどその日、ボランティアについて学ぶと聞いたので、
6年生の朝の読み聞かせで読んでみました。
他の学年でも、読みたいと思います。
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どう猛さと非情さが伝わってくるはずが・・
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投稿日:2011/02/23 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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ダールさん独特の残酷で愉快な短めの読み物です。
巻末にもありますが、“わがロウソクは両端から燃える 朝まで保つまい それゆえ敵に味方に照り映える 愉しき光の舞い”という言葉に彼のユーモアのセンスと信条が伺い知れます。
さて、お話はアフリカで一番大きな、一番こげ茶色の、一番どろんこの川に浮かんでいたどでかいワニが、川を出て、ジャングルを抜け、町へお昼ご飯にする人間のこどもを探しに行くお話です。
荒々しい言葉使いに、どう猛さと非情さが伝わってくるはずが、ワニの間の抜けた失態の連続に、読みながらこどもたちも安心できるでしょう。
隠密作戦ににたっと笑うところから、どんなことになるのやらと、別な意味で期待してしまいます。
妙策第一号・二号・・・と畳みかけるように、人間のこども捕獲に取り組むも、ことごとく失敗の果てに、ワニは、・・・。
ちょっと乱暴な言葉遣いもありますので、善し悪しを認識している4年生くらいからお勧めでしょうか。
ブレイクさんの絵もふんだんで、楽しめました。
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正義と正直を伝える
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投稿日:2011/02/21 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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女性に絡んでいる酔っぱらいを注意した父親の心には、正義のハトが住んでいると表現した隆。
酔っぱらいを注意したあとはカッコ悪かったけれど、父親の行動を尊敬する隆でした。
その父親が、タクシー待ちの列に割り込みした若者たちが、注意した男性に暴行するところでは逃げ出してしまった。
どちらも同じ父であるということが、この物語でとても大きなテーマです。
理想を壊してはいけない?
父は、自分の逃げた行動を隆に伝えます。
隆はどう思ったでしょうか?
隆は、正直に語ってくれた父親、苦しんだ父親の心を理解しました。
児童書でありながら、丘さんの父親に向けてのメッセージが込められています。
子どもは親を見ているのですね。
10年前の図書でありながら、入手が難しいのが残念です。
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私のきゅーぴっと。たまごにいちゃん。
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投稿日:2011/02/24 |
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道 男の子11歳、男の子10歳
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6年ほど前、この本を、友達を介してお薦めしてくれた人は、
今では私の本当のお姉さん的存在の大好きなお友達です。
私にとっては、たまごにいちゃんは、大好きな人と出会わせてくれた
キューピットです☆
その頃の私は、日本画的な絵本が好きで、たまごにいちゃんは
まず手に取って見ないタイプの本でした。
それが今では、卒業前の6年生にぜひとも読んであげたい!
と選ぶ1冊になっています。
この本が大好きなお友達は、楽しいウキウキする本を
たくさん知っていました。
私の絵本のジャンルを広げてくれました。
そのお友達とも、たまごにいちゃんとも、
末永く仲良くしていきたいと思っています。
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絵本に描ききれない事実の重さ
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投稿日:2011/02/21 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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『悲しい対馬丸の話』を読んでから気になっていたことがあります。
絵本の中に語りきれなかった対馬丸の事実があるのです。
自分の中で未消化なことを子どもに語れない。
沖縄戦、沖縄からの本土への学童疎開、そして撃沈…。
この本はジュニア向けでありながら、子どもだけにではなく大人に対しても強いメッセージ性のある本です。
貨物船におさめられた学童と一般人は荷物と同じ環境で運ばれようとしたのです。
そして、潜水艦の魚雷によって沈没する際の大混乱。
そのまま死んだ人も哀れでしたが、生き残った人たちは生き残るためにさらなる地獄を起こします。
生き残るために人を蹴落とす人、物のように海に消えていく人、運命というのか運というのか…、絵に描かれていなくて良かった。
そして、生き残った人たちは、沈没を表に出さぬために事実を語ることを禁じられ、軟禁状態に。
本土にたどり着いた者にも、沖縄に戻った者にも戦争は終わっていなかった。
この本は、対馬丸に乗りあわせ生き残った人間から聞いた事実に基づいて書かれています。
絵本を読む者として、絵本の裏側にある事実をしっかりととらえて語らなければいけないと思わされ、事実を知ることで絵本はさらに大きなものになることを感じました。
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うれしい大型絵本!
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投稿日:2011/02/24 |
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道 男の子11歳、男の子10歳
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バムケロシリーズは親子そろって大好きです♪
・・・でも、じっくり絵を見たいし、
隠れキャラなど、細かい面白さのある本だから
普通サイズでは読み聞かせには無理だなあ・・・
と思っていたので、大型絵本に出会ったときは
とてもうれしかったです♪
もうすぐ卒業の6年生に、バムケロも紹介したくて読んでみました。
反応はとても温かいものでした。
そのクラスでは珍しいことなのですが、表紙を見て、
「見たことある〜」という声が聞かれました。
読み進むと、ふふふと笑い声がでたり、へっ?と声がもれたり。
読み終えてから、普通サイズのものや、ほかのシリーズも
紹介すると、みんな目を見張って見てくれていました。
大型絵本でも、この本の楽しさは全部伝えられないとは思うのですが
これをきっかけに、どこかで手に取ってくれたらうれしいです♪
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戦争に参加した人間の悲しみと無力感
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投稿日:2011/02/21 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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戦争体験者の語りを絵本で紹介しているシリーズの第5巻です。
この巻は戦争に参加した人間が、戦場で自分を見つめ直すことから戦争の悲惨さを痛感したり、無力感を感じたりしたことを語っています。今までの巻とは異質な絵本でした。
2編の話が載っています。
第1話
「海にちったなかまたち」 深田幸太郎:文 / 岡本順:絵
海軍の学校に入り自ら進んで戦争に参加した人が主人公です。国のためと戦争に肯定的にも読みとれます。しかし、乗船した軍艦の中で仲間や部下が死んでいく様、人が爆弾として散っていく事実を体験する中で持ち上がってきた問題意識がポイントです。
戦争は決してカッコいいものではなく、悲しいものです。
実は自分の父も海軍兵学校出身。人間魚雷の訓練を受けていたため、戦争が1、2年続いていたら、自分は生まれていなかったのです。
海軍兵学校出の父の戦争観は自分とは少し異質です。
でも、このお話が戦争肯定でなくて良かったと思います。
第2話
「わたしはせん場のかんごふさん」 金治直美:文 / 伊東美貴:絵
従軍看護婦として戦地に赴いた女性が主人公です。
病気や戦傷で倒れた兵士たちを支えるという使命感で働こうとしますが、薬も設備も足りない状況の中で無力感を覚えます。
苦しい思い出逃げまどっていた時に知らされた終戦。
このお話は無力感と戦争の悲惨を語っています。
終戦後、日本に帰っても看護士として働き続けた逸見さん。
平和のありがたみと、戦争中には感じられなかった自分の夢への充実感と喜びが伝わってきました。
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図書館って何だろう
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投稿日:2011/02/22 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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カバーの内側に3冊の絵本が紹介されていました。
『ママ、お話読んで』、『ぼくが一番望むこと』、そして『わたしのとくべつな場所』ですが、すべてを読んできたようです。
この絵本を含めて共通したことがあります。
黒人が差別されていた時代、公共機関が使えなかった時代には、文字にあこがれ、本にあこがれ、図書館にあこがれていた黒人の若者たちが描かれていることです。
そして、それぞれが自分の大きな糧として成長していったことです。
まとめてしまうと、この絵本についての話が終わってしまいそうですが、改めて思ったことがあります。
「図書館って何だろう?」
自分の図書カードが持てない黒人の「ぼく」は白人である職場のフォークさんのカードを借りて、図書館に本を借りに行きます。
借りた本が、「ぼく」の素晴らしい糧となったのです。
しかし、図書館では利用者からも職員からも冷たい目で見られ、代理で借りに来たという言い訳に疑いを隠しません。
図書館がサービス機関だと習ってきた自分にとって、全く逆の管理的な利用者を差別し、見下した図書館を感じました。
間口を広く開けるのではなく、扉を閉ざして利用者を選別した時代。
過去の話であっても、これが図書館だとは思いたくないな。
一方、図書館を利用することにこれほど情熱をもった若者がいたことに対しては喜びを持ちました。
嘗て、図書館は知識の宝庫としてとても重要な場所でした。
現代は、図書館に足を運ばなくても情報が得られるようになり、学ぶものたちからは少し距離をおかれてしまったような気がします。
それはそれで素晴らしいIT社会です。
しかし、図書館にも存在の意義があるのです。
少年、若者にとって身近で大切な場所であって欲しい。
この本を見ながらそう思いました。
PS:レビューで歴史背景だとか、関連する図書についての紹介を目にするととてもありがたく思います。
この絵本については特にそう思いました。
歴史知識を深め、関連図書を読むことで、問題意識を深めていくことは絵本についても可能であると理解しました。
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新しい試みも・・・
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投稿日:2011/02/22 |
きのぴいさん 30代・ママ・栃木県 女の子4歳、男の子2歳
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今回取り上げられている仕事は、これまでよりも身近なものでした。
でも、身近な職業でも案外見逃しているものなんだなぁと、新しい発見がありました。
この中に、実は自分の職業もあったのですが・・・
え、こんなことまで調べたんだ!と驚きでした。
今回は、それぞれのページに「かえる」が隠れているというおまけもついていて、むきになって探してしまいました。
シリーズものは回を重ねるごとにマンネリ化しがちですが、新しいチャレンジが見られておもしろかったです。
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