旅先より次々に届く手紙にワクワク
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投稿日:2010/12/19 |
エリックカールさん 20代・ママ・愛知県 男の子0歳
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中学生の頃に読みましたが
小学中学年くらいから大人まで楽しめる内容です。
ウサギのぬいぐるみが一人で旅をして、旅先から持ち主の
子供宛にどんな国にいるのかを手紙で知らせるのですが
その手紙がとても精巧につくられていて、自分宛に手紙が届いた時の
ワクワク感があります。
手紙と一緒に写真が入っていてそれもまたとってもかわいいのです。
今は子供が小さいので手紙をぐちゃぐちゃにしてしまいそうですが
小学生になったら読んであげたいと思っています。
世界の国に興味を持つきっかけになりそうな本です。。
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神様は確かにいらっしゃると思えるお話
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投稿日:2010/12/17 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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素敵な絵本に出会えました!
文章がありません。
全てが精緻で饒舌な絵で語られています。
幸運なことに、いつもはカバー折り返しから読み始めるのですが、どうしたことかこの作品は、本文から見ました。
かつて馬車の後ろに繋がれていたような木製のコンテナに独居する貧しいおばあさんが主人公です。
床が抜け、窓も凍てつき、室内の空気の冷たさを感じます。
起き抜けにケットを纏い、おばあさんが尽きた食料や薪そしてお金に落胆する表情も痛々しい。
さて、どこへ出かけるかと思ったら、貧者救済のための献金箱をイエス生誕のレプリカ人形たちとともに飾る老人の姿の見える教会を横目に、町へと出て手風琴(アオコーディオン)演奏で一稼ぎをと考えたようですが、・・・。
質屋で、手風琴にお別れの口付けをし涙するおばあさんの表情に胸が痛くなりました。
ところが、さらにおばあさんに災難が、・・・。
バイクでつけられた雪の轍を辿っていくおばあさんの必死さに、思わず応援してしまいました。
そして、この後のおばあさんの善行が、おばあさんにとても素敵なクリスマスを導いてくれます。
神様は確かにいらっしゃると思えるお話です。
おばあさんの為に奔走するレプリカ人形(イエス・マリア・ヨゼフ・東方三博士・羊飼い)の動きのコミカルさに嬉しさと共に笑いがこみ上げて来ました。
まさしく、「A Small Miracie」でした。
中・高学年から大人の方まで楽しめる作品だと思います。
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ピアノが語るあの日
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投稿日:2010/12/17 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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この絵本の主役はピアノです。
広島の原爆を体験したピアノ。
爆心地から1.8kmという場所で被爆し、幸運にも壊れなかったピアノ。
そして持ち主はミサコさん(仮名)。
イギリス製のバイクを乗り回していたお父さんが、バイクを売り払って購入したピアノ。
家が一軒買えるほどの高価な特性のピアノだそうですから、とても裕福な家庭でした。
音楽を楽しむ家族でしたが、小学校4年のとき、戦争はミサコさんにも訪れました。
8月6日、あの日17歳のミサコさんは工場で働いていて助かった一人。
悲惨な広島の光景と終戦。
ガラスの破片が突き刺さりながら無事だったピアノ。
廃墟の広島で弾いたトセリのセレナーデは鎮魂であり、戦争が終わった安息でもあったのですが、人々から非難を浴び、石を投げ込まれたそうです。
それが終戦でした。
それから長い年月を経ても、ミサコさんのそばにあったピアノですが、ある調律師の力で再び音色を奏でる日が来ました。
そのピアノがあちらこちらの会場でコンサートを開くようになりました。
原爆を体験したピアノが奏でるのは平和への願いでしょうか。
CDにもなっているようです。
絵本の中からその音色が聞こえてくるようです。
木内達朗さんの絵が重厚で素晴らしいです。
絵の中のピアノに語らせていますし、人をほとんど登場させない絵でありながら、人々の姿を想像させられる描き方。
風景の一部を切り取った構図で、とてもスケールの大きさと深みを作っています。
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ハードボイルドなお話
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投稿日:2010/12/17 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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宮沢賢治の作品ですが、童話といっていいのかとてもハードボイルドな内容だと思います。
これから北極まで列車で出かけて黒キツネの毛皮を900枚も取ってくるのだというイーハトヴのタイチは何枚もの毛皮をはおって、ピストルさえチラつかせています。
夜行列車独特の雰囲気の中で、登場人物も子どもの世界から一歩上を言っている感じです。
いかにも成金のように毛皮を自慢するタイチは、ウィスキーに酔って周りの客に絡みます。
夜が明けて突然止まった列車に武装した暴徒が闖入しタイチを連れ去ろうとします。
帆布をはおった青年がタイチを助けます。
ワイルドで男性的なアクションシーン。
絵本を卒業したと思っているハリーポッター世代にお薦めの絵本。
最後にこの話が動物愛護をテーマにしていることを理解しました。
木内達朗さんの絵も重厚でこの話に深みを与えています。
出てくる言葉の古めかしさが、この絵本にとってはとても効果的に話の重厚感を高めていると思いました。
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銀の羽って
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投稿日:2010/12/15 |
ひかりひまわにさん 40代・ママ・長野県 女の子12歳、女の子10歳、女の子8歳
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小さく貧そに生まれたからすの子。
いじめられ、飛べないと仲間はずれ・・・その子が一番とべるようになった!!!
・・・でもそう簡単には仲間に入れてもらえない。
「月まで飛べば仲間にいれてやってもいい」
そうからかわれ、月までめざし飛んでいくからすの子。
もちろん行けるわけがない・・・疲れ果て、ぼろぼろになっておちてきた。
私は小学校時代の娘のいじめを思いだし、
でも明るくがんばっていたせつなさを思った。
月から帰ったわが子を抱きしめた母がらすの姿が、いじめを知った
私とだぶった。
娘と私は幸いにも良い先生に恵まれ、卒業前に解決でき、
今はとっても積極的に中学校生活を送っている。
この銀の羽の勲章をつけてとびたったつきがらすのように・・・この銀の羽、勲章なのか、こころの傷なのか。
一度ついた心の傷はなかなか消えない。
彼女はどうこの話とむきあっていたのだろうか。
この本をよみ、自分に重ね泣く子が減るよう、
そしてもしいじめをしている子がいたら、胸に手を当て考えて欲しい。
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ちびがらすの無垢さが痛々しい
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投稿日:2010/12/15 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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表紙絵の黒い羽色を見て、「黒」って上品な色だな〜って改めて思いました。
三羽の年老いたからすの会話の中の回想から始まるお話です。
ちびがらすが一緒に遊ぶ事を切望しても、近寄らせず脅しいじめた若い頃のからすたち。
羽根が生え揃い飛べるようになると、身軽な事も手伝って誰よりも上手くなったちびがらす。
それが癪に障ったのか、さらにからかい混じりの悪い冗談を言うと、その言葉を真に受けてしまうちびがらす。
遅く生まれたとか体が小さいとか羽根が生え揃わず同じ遊びに参加できないという事は、ちびがらすにはどうしようもない事。
本人がどうし様もできない事を突く周囲の冷たさこそ“いじめ”です。
さて、仲間に入れてもらいたくて一人前と認めてもらいたくて、ちびがらすが決意したことは、・・・。
仲間の冷たさを自分の幼さ(小ささ)故と思っていたのでしょうか。
いえ、いずれ大きくなる自分を信じていたからあんなに明るく前向きだったのかもしれません。
ほかのからすを恨むこともないちびがらすの無垢さが痛々しい。
そして、この無垢さが奇跡を手繰り寄せる勇気を起こさせます。
ちびがらすの翼が月そのもののように輝くまでを描写する詩的な文が、美しくはっと息をのむ迫力がありました。
この話を語るからすの心情の中に、奇跡を目の当たりにした一方、過去の自分の行いの後味の悪さもあることが伝わって来ます。
主人公はむしろちびがらすよりも、このいじめたからすの方なのではとも思いました。
5歳からお勧めとされていましたが、むしろ中・高学年の子どもたちのほうが作者のメッセージをくみ取れるのではないかと思いました。
12歳の息子は、「ちびがらすの“頑張り屋の魂”は、誰よりも強かったんだなぁ〜、だからレジェンドになったんだ!」と独り言を言いっていました。
眩しいほどの銀箔の羽根が、ちびがらすの純粋無垢さの象徴のように見えました。
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エンデ好きになるきっかけの本です
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投稿日:2010/12/13 |
ももうさ♪さん 20代・ママ・北海道 女の子2歳、女の子0歳
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この本と出逢ったのは、まだ学生の頃。
オレンジ色の紙製ケースに入ったこの本を、
ドキドキしながら引き出して読んだ事を覚えています。
灰色の男たちが音もなく増えていく様や、
時間を奪われて心の余裕をなくしていく人々を、
心底怖いなぁと思って読んでいたはずなのに、
大人になった私は、
時間に追われるように生活したり、
娘を「早くしなさい!」と急かしたり・・・
もう1回読み直さなければ!
この“モモ”にちなんで名付けたワケではありませんが、
我が家の“もも”にも、将来読んで欲しいなぁと思っています。
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絵もお話も重厚で素晴らしい
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投稿日:2010/12/15 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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アイルランドの伝説に着想を得たお話だそうです。
母を失った4人の子どもたち。
子どもたちのためにとリヤ王は、亡くなった王妃の妹のイーファと結婚しますが、イーファには子どもができません。
継母としての子どもたちへの妬みが憎しみに変わっていきます。
魔法で王子、王女たちを白鳥に変えてしまいます。
文章も絵も描き方がとても説得力があります。
憎しみというものはこれほど人間を変えてしまうものでしょうか。
その中で子どもたちを思うリア王は失墜していき、イーファの悪政が始まります。
白鳥に変えられた子どもたちが苦難を乗り越えていく話は息を呑みますし、大きなクジラや他の魚たち動物たち鳥たちに助けられていく展開はなにか崇高なものを感じます。
イーファの醜さ、アッというような方法で魔法がが解けた時の素晴らしさ、すべてに圧倒されてしまいました。
スピリンの緻密でパノラマのような絵が、絵本の絵の域を脱していて絵画のようです。
お父さんが自分のために読んでも良いと思います。
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感謝する事で「真の幸福」が見えてくる
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投稿日:2010/12/14 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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もともとトムテとサンタクロースは別々のものでした。
トムテは北欧の森に住む妖精でした。
トムテは、家族とその家族が住んでいる土地や農場を守るのが役割で、そこの農夫やその家族の暮らしを楽にしてあげることが彼の仕事です。
トムテは、人々が眠りについている夜のあいだに、こっそりと自分の仕事をするのが常なので、その姿を見掛けることは決してないというのがサンタクロースに似ていますね。
トムテは人々が感謝の気持ちを忘れたり大切な扱いをしないと機嫌を損ね家を離れたり、そこの家に災いをもたらすちょっと厄介な存在でもあります。
もともとキリスト教の国ではなかったスウェーデンにキリスト教が入って来た時、人々はこの土着の古い伝統とキリスト教を上手く合体させていったという説が有力のようです。
さて、不幸そうな境遇の主人公の少年ウィグが、トムテン(トムテ)からクリスマスのプレゼント配りに誘われ、凍てつく雪道を馬車に乗り様々な家庭に行きます。
貧しいながらも勤勉な家庭・豊かゆえたくさんのプレゼントへの感激の薄い家庭・果ては国王陛下のお城にまで配ります、
途中、愛想を尽かし家から出ようとするほかのトムテンや、イヴの夜にもかかわらず農作業を休まぬトムテンなど、ウィグは一日でたくさんのことを見聞します。
最後に同行したトムテンから渡された自分へのプレゼントを貧弱と感じ不満顔のウィグでしたが、山の小人の王国へ連れて行かれ、・・・。
不幸な境遇に不平不満をいう事よりも、自分が生かされているという目の前にある幸せに感謝する事で、「真の幸福」が見えてくるという事をトムテンから教えられた事が、ウィグにとっての最高のプレゼントだったのではないでしょうか。
スウェーデン独特の教訓的なクリスマスのお話でした。
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独特な構図や緻密な筆運びに・・・
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投稿日:2010/12/14 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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キリスト教圏の家庭では、聖書はもとよりクリスマスの前にこんな絵本を開いて親子で語り合うのでしょうか。
ブライアン・ワイルドスミスさん作という事で期待して開きました。
金箔の縁取りの絵が厳かな雰囲気を伝えてくれます。
新約聖書の福音書(マタイ伝、マルコ伝、ルカ伝、ヨハネ伝)をもとにイエス・キリストの誕生から復活 (受胎告知 〜 聖霊降臨 )までの生涯が丁寧に描かれています。
中世宗教画を髣髴とさせる独特な構図や、細部にまで行き渡った緻密な筆運びに唸ってしまいました。
人物の表情・仕草そして背景どれも素晴らしい。
主人公イエスの存在感のある有難い姿も説得力があります。
絵本ならではのカラフルさ溢れる作品です。
よく見ると原色がとても多く使われているのですが、不思議なことに主張が強すぎず抵抗感がありません。
信者さんのご家庭でなくとも、この絵本を開き「イエス様の物語」をクリスマスの月に語りあってみてはいかがでしょうか。
中高生・大人の方も思わず聖書を読みたくなるやも知れません。
かつて幼稚園の聖劇でヨゼフを演じた息子が読み、クリスマスプレゼントの起源に「ほ〜〜〜!」。
神の国や復活など彼にとって理解・イメージしがたい事を質問され、にわか宗教解説者として苦慮しました(笑)。
原始キリスト教時代へ少々興味を持ったようです。
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大好きでした
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投稿日:2010/12/13 |
ももうさ♪さん 20代・ママ・北海道 女の子2歳、女の子0歳
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私がこの本と出逢ったのは高校の図書室でしたが、
空想と現実をまだ行き来できる年頃に読みたかったなぁ、
と思っています。
きっと、この世界観をもっともっと楽しめたことでしょう。
重厚な本の装丁も素晴らしく、
欲を言えば、ヘビが立体的に金色をしているともっと素敵ですが、
バスチアンが手にしているその本を、
まるで自分も手に取っているかのように感じてドキドキしました。
なので、この本を文庫化してしまうのは、
本当に本当にナンセンスだと思います・・・;
挿絵も、少しミステリアスで、
ファンタージエンのイメージを掻き立てられました。
かなりボリュームのある本ですが、
必読な1冊だと思います。
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静かで饒舌な絵本
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投稿日:2010/12/13 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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クリスマスイブの物語。
言葉も文もないのですが、とても饒舌で微笑ましいお話です。
サンタさんのプレゼントを楽しみに靴下と欲しいものメモを置いて女の子が眠りにつきます。
それから天使は大忙し。
仲間を集めて、サンタさんを案内して、プレゼントをチェックして…。
サンタさんが手を滑らせてプレゼントを落とします。
そしたら、見つからないように隠れて、目をさましかけた女の子に魔法をかけてまた眠らせて…。
天使にはいそがしい夜ですが、クリスマスの期待感をいっぱいにつめこんだお話。
プレゼントを落としてサンタさんが隠れるところ、女の子が欲しいものを何でもかなえてしまう所、ユーモラスでスウィートで楽しいお話でした。
でも、こんなにものわかりがよくて気前のいいサンタさんが我が家にいないのが残念です。
天使ってずいぶん身近なところにいるのですね。
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中学生に読み聞かせ
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投稿日:2010/12/14 |
きのぴいさん 30代・ママ・栃木県 女の子4歳、男の子1歳
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生徒への読み聞かせで使用しました。
中学生に絵本の読み聞かせはどうかな〜と不安だったのですが、子どもたちの反応はとても良かったです。
身を乗り出して聞く生徒。
後ろからのぞくように聞き入る生徒。
映画化されて話の内容を知っている子もいたのですが、読み聞かせ後に感想を聞いたところ、みんな「感動した!」と言っていました。
中には「涙が出そうになりました」という生徒もいました。
無償の愛って年代を超えて心を打つんですね。
中学生くらいになると絵本から遠ざかってしまう生徒も多いのですが、この機会に、この絵本を通して、再度絵本のすばらしさにふれたようです。
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「ほ ほ〜〜〜」と唸ってしまいました
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投稿日:2010/12/11 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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”はじめてであう科学絵本”シリーズの一冊です。
表紙絵から、扉絵を飛んで、本文とお話が繋がっています。
表紙絵の尻尾は誰の?
その答えが見開き左ページに、そして、右にまた新しい尻尾が見え、誰の?と次ページへ続きます。
写真と見まごうばかりのリアルな描写の動物たちに、お子さんも興奮するのではないでしょうか。
私たちにもはや無い尻尾は、不思議な存在ですね。
子犬や子猫のような身近な生き物に触れる機会があると、どうしてもさわってみたくなっちゃいます。
動物の暮らし方の違いによって、尻尾の働きが違うんですね。
親子で、「ほ ほ〜〜〜」と唸ってしまいました。
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哀しみの中のメルヘン
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投稿日:2010/12/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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タイトルからイメージした「ぼく」と「あいつ」の関係が全く予想を外れたお話で、それば妙にストーンと心に落ちて行きました。
大好きなおじいちゃんの死。
おじいちゃんと聞いてイメージを作り上げたら、子どものころからお世話になった隣の家のおじいちゃん。
畑をはさんで離れて暮らしているけれど、家族同然のおつきあいをしていたおじちゃんでした。
先回りする想像を次々とかわしていくお話の展開で、お葬式の日に僕の前にヒサオという少年が登場します。
走るのが得意だったはずの自分と競走をして、速さを見せつけたヒサオは走り方のアドバイスをしたあと、ユズの木の根元に埋めてあった缶をユウコに届けてくれるように頼みました。
ヒサオって誰? ユウコって誰?
走ることと結びついたエピソードと、おじいちゃんとおばあちゃんのエピソード。
人の死という哀しみの中に、心温まる物語が展開されて、気持ちの良い裏切られ方をしました。
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おっとりとぼけた四字熟語
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投稿日:2010/12/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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知っている四字熟語から見慣れない四字熟語まで、言葉の解釈をしながらコミカルにストーリー展開している絵本です。
解説は硬めですが絵がとぼけているのが面白い。
ただ、直前に五味太郎さんの『ことわざ絵本』を読んだためか、少しインパクトが控え目になりました。
五味さんのパワーに対して、中川さん村上さんのコンビはゆるめです。(それがもちあじではあるのですが)
あくが強くないので、息抜きに読める絵本。
そんな中で、難しい四字熟語を覚えられます。
覚えた四字熟語をつなげて、自分の身の周りを振り返るのも楽しいかも知れません。
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遠い昔の私の子供心を起こしてくれるような
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投稿日:2010/12/10 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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表紙絵に言いようもない懐かしさを覚えました。
むかしむかし、はるか遠くの国のおはなし。
の、書き出しで始まるこの作品。
とってもクリスマスにふさわしい素敵なお話でした。
遠い昔に眠らせてしまっっていた私の子供心を起こしてくれるような、読んでいる自分がしっかり子どもの頃の無我夢中さで、お話の中に入り込んでしまっていました。
人形作りのベーチャさん。
木製の素晴らしい人形を作ります。
心を込めて削られ彫られた人形は、喜怒哀楽の感情を持ついわばハートのある人形ばかり。
そんな人形を連れて毎年クリスマスに人形芝居を、町の子どもたちに広場で披露していたベーチャさんなのですが、今年は病気になってしまい行けそうにありません。
がっかりする人形たちの前に、親切な魔法使いが現れ、素敵な呪文をかけてくれました。
夜中の12時まで、手足も口も自由に動かす事ができるようになり人形たちは町の広場へ、・・・。
人形たちだけの人形芝居も楽しいのですが、その後の人形たちの小さな諍いにハラハラさせられ、特別なクリスマスの夜を一緒に過ごした気分になれました。
絵を担当された多彩なミハイロフスカヤさんの作品にもっと出会いたいと思いました。
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クリスマス・イブの期待感
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投稿日:2010/12/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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12月24日がすべての舞台装置を整えてくれています。
その日のサンタさんの目覚めから仕事に出かけるまでのお話です。
とても爽やかな絵が、サンタさんの一日を淡々と綴っています。
準備をして、着替えたて、トナカイさんをつないだそりに乗って、さあお出かけ…。
そこから先は誰もが知っていることだから、お話はそこまでです。
期待感とサンタさんへの感謝が生まれます。
この本はギフト版。
読み聞かせのための本ではありません。
クリスマスプレゼントに添えるとてもおしゃれ。
ヤングボーイがガールフレンドに贈るとメリークリスマスかも。
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「心のうちの祝福」をお伝えしたい
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投稿日:2010/12/10 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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夫婦でまたもや大爆笑でした。
この時期、にわか信者が増えるキリスト教。
クリスマスのガーデンイルミネーションのゴージャスさに、「あちらは、宗旨替えをなさったのかしら?」なんて意地悪なことも言ってみたくなるお宅もたまに見かけます。
さて、主人公のメリウェザーさん。
窓の縁取りに飾った、たった一本の豆電球のコードのささやかなクリスマスディスプレーに、嫌な事をいう人もいるもんですねぇ〜。
誰に見せようと言う気もなく、「イエス様ご誕生のお祝い」の気持ちで家族で飾っていたものが、隣人クラックさんの一言で、自宅のイルミネーションが見られている事を意識してしまったのか、はたまたクラックさんへのつまらぬ対抗心からか、メリウェザーさんがガーデンイルミネーション作りにのめり込んで行きます。
どれだけのめり込んでいくかは、読んでのお楽しみと言う事で、・・・。
クリスマスの過ごし方を改めて気づかされるようなお話でした。
目に見えるものでではなく、目に見えない「心のうちの祝福」をお伝えしたいものですね。
夫婦で大笑いの姿を見た息子が、呆れ顔でこの作品を一人読み、私たちの笑いにやっと追いつき、「この懲りようが、怖いねぇ〜!ちちもこんなことやりそう〜!」と再びカラカラと笑っていました。
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ぬくもりのある怖〜いお話
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投稿日:2010/12/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子14歳
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さねとうあきらさんと井上洋介さんのペアはなにやら怪談をとりあげているようですが、井上洋介さんの絵を通して情に食い込んでくるような作品が多いのでは。
その中で(まだ3作しか見ていませんが)、この作品には人間のぬくもり、母の子に対するぬくもりが感じられる作品です。
井上さんの絵がほとんど淡色で墨絵のような世界を作っている中で、死んだ母の生まれ来る児に対する愛おしみがにじみ出てくるような作品になっています。
毎夜あめを買いに来る女性。
七日目には金が尽きてしまったけれど、あめを差し出したあめやの主人は帰る彼女の後をつけていきます。
そして、墓の中から赤ん坊の泣き声が…。
文章にすると怖〜いお話ですが、読み終わった後はなにやら心にぬくもりをいただいたような怪談です。
読み聞かせしても怖くないよ。
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