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★5  じいさんの思い 投稿日:2010/06/08
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
かかしのじいさん
かかしのじいさん 作: 深山 さくら
絵: 黒井 健

出版社: 佼成出版社
かかしのじいさんの仕事は、たんぼにやってくるすずめたちを追っ払うこと。
しかし、この絵本はかかしのじいさんとすずめたちの心の通い合いをテーマにしています。
身動きできないじいさんは懸命にすずめたちを追い払おうとするけれど相手にならない。
すずめたちは、そんなじいさんをばかにしていたけれど気になる存在です。
すずめの一羽がじいさんに桑の実を食べさせようとします。
じゃけんにされたあと、いじめられたと慰めてもらいに来ます。
じいさんの心に芽生えるすずめたちへの思い。
おひゃくしょうさんがカスミ網をしかけると知って、なんとかすずめたちが近寄らないように伝えようとします。
すずめのフンから咲いた花。
花のワタゲに乗って、かかしの叫び声がすずめたちに届きます。
その後のすずめたちがどうなったか、かかしのじいさんがどうなったかは描いていませんが、かかしの思いが通じたことを願いたくなるエンディング。

ほのぼのする絵本です。
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★5  原田さんの描く情景が素晴らしいです 投稿日:2010/06/04
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
やまのおみやげ
やまのおみやげ 作: 原田泰治
出版社: 講談社
原田泰治さんの絵の一つ一つには、日本の情景、心の情感、そして物語があります。
その意味で、物語の中で絵をつなげていくこととは、少し違う作家のように思っていました。
この『やまのおみやげ』は、『とうちゃんのトンネル』や『さだおばさん』のようなドラマはありません。
田舎を始めて一人で訪れた僕が、山間の村祭りとこれから向かう冬、村の生活を体験してまた町に帰るという、シンプルなお話です。
しかし、他の2作と、一連の画集の中間にあたる絵本として素晴らしさを感じました。
この絵本の主役は絵です。はっきりと絵を主にしておはなしを分けています。言葉のないページでは絵が一面に広がります。
つながりのある絵として、原田泰治さんのファンにはたまらない絵本。
この中に子供に伝えたい、日本の情景があふれるばかりに納められています。
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★5  懐かしい風景と哀愁 投稿日:2010/06/04
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
さだおばさん
さだおばさん 作・絵: 原田泰治
出版社: 講談社
原田泰治の数少ない絵本の1冊です。
今では私もピンとこない信州の山奥の森林鉄道のお話ですが、とても抒情豊かな物語になっています。
行商のさだおばさんは、森林鉄道を使って山奥に出かけてくる行商のおばさんでした。
戦死したご主人を思いつつ、森林鉄道に乗って山奥に住んでいる人たちに生活用品や食料を運んでいました。
そのさだおばさんが、森林鉄道の駅長さんを引き受けることになります。
さだおばさんは人々からとても好かれているのですが、春先の雪崩に命を失ってしまいます。
今はもうないという森林鉄道のお話。
原田泰治が日本各地を回って描く日本の原風景の中に盛り込んだ物語、とても哀愁を感じました。

この絵本は、さだまさしと原田泰治の出会いの一冊だということです。
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★5  これは困った 投稿日:2010/06/04
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
おんぶはこりごり
おんぶはこりごり 作・絵: アンソニー・ブラウン
訳: 藤本 朝巳

出版社: 平凡社
この絵本を読んで、正直困ってしまったのです。
自分と息子がブタに思えてきたのです。
ここまでひどくはないぞと思いつつ、嫁さんの冷たい視線をどこかに感じてしまったのです。
そうです。我が家も嫁さんにおんぶ状態。
とても辛い絵本でした。
そんな絵本を男であるアンソニー・ブラウンが書いている。
これって父親につらくはありませんか。

それにしてもブタになってしまった父子。
途中の絵も見事。影がブタになっていたり、部屋に飾られた絵も意味深長。
つらい絵本とは思いつつ、ブラウンマジックに余韻が残る絵本でした。
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★5  今度は王子様らしくない王子さま、登場 投稿日:2010/05/07
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
消えちゃったドラゴン
消えちゃったドラゴン 訳: たなか あきこ
出版社: 東京創元社
上の子の朝読用に探してきた児童書です。
このお話はシリーズで、以前に紹介した「囚われちゃったお姫さま」の第2巻です。
残念なことに、今日本で邦訳されているのはシリーズ中この2冊だけなのですが、本篇はシリーズ4作まであるそうです。あ〜、早く続きが読みたい!!

「…お姫さま」でも書きましたが、この魔法の森シリーズは《おとぎばなしや昔話の定説や法則を常に守らなければならいない》という、面倒な決まり事ばかりで成り立っている世界でした!

主人公のシモリーン姫は、姫らしくあることに嫌気をさして、自らドラゴンの囚われの姫となり、自由を勝ち取ります。
ついでにドラゴンと魔法使いの争いごとに巻き込まれて、大冒険の大活劇を見せてくれたのが、第1巻。
この2巻で、今度はとても強い魔力を持っているのに、ちっとも王子様らしくない「魔法の森の王子・メンダンバー」が登場します!
2巻はどちらかというと、メンダンバーが主人公で、いろいろ活躍します。

公式のばで以外、王子らしくふるまうこと、王子らしく振舞われることを嫌うのですが、魔力はとても強く、「魔法の森の王子」といしての責任感もしっかりあって、なかなか見どころがあります。

今回もあの、裏工作が好きな魔法使いゼメナーがちょっかいを出してきたために、メンダンバーとシモーリンは協力して冒険の末、闘うことになります。
最後は予期していた通りの大円団で、上の子は、1巻よりもこの王子が出てくる2巻の方が面白かった!!と、楽しそうでした。

特にこのシリーズで気に入っているところは、
ベースには昔話やおとぎ話の定番紹介されているところ。
さり気なく有名なおとぎばなしのキャラクターが、湧き役で登場してきたりするので楽しくなります。
今回は、私の好きなルンペルシュティルツヘン(別名あり)がいい味で登場してくれて、すごく面白かったです。
小学校高学年くらいから、中高生にお薦めです!!
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★5  アメリカ人が描いた日本の昔話絵本 投稿日:2010/05/28
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
The Boy of the Three−Year Nap
The Boy of the Three−Year Nap 出版社:
邦訳では『さんねんねたろう』。探し訪ねたら絶版とのこと。やむなく原書に挑戦したらけっこうはまってしまった。
ダイアン・スナイダーが文を書き、アレン・セイが絵を描いているのだが、この絵本でコルデコット賞を受賞したそうである。
スナイダーについては良く分からないが、セイは日系アメリカ人。日本に生まれ日本で育っているが、日本人のおじいさんがアメリカ渡航したところから日本とアメリカ二つの祖国を持つことになったようである。
それだからか、セイは日本へのこだわり、日本文化への愛着がとても強い。
この絵本はそんなところから生まれたようである。

舞台は岐阜県長良川の辺。
やもめ暮らしの母親と、怠け者の太郎が住んでいる。
食っちゃ寝、食っちゃ寝で生活している太郎が、氏神に化けて、米商人の父親にお告げといって太郎と娘を結婚させるようにしむける。
なまけのもののようで、けっこう知恵が働くのである。
そして、太郎は幸せに暮らすというお話。

外国人から見た日本文化的な部分もあるのだが、素晴らしい作品である。
肝心な日本人にあまり評価されていないようなのが残念である。
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★4  哲学の絵本だな〜 投稿日:2010/05/07
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
かぜはどこへいくの
かぜはどこへいくの 作: シャーロット・ゾロトウ
絵: ノッツ・ハワード
訳: 松岡 享子

出版社: 偕成社
哲学の絵本だな〜と、思いました。
哲学というと、難しい学問だと思う人もいると思いますが、
日常のなぜ?どうして?という気持ちや、それについて考えることが「哲学」なんですよ。

ところで、この絵本は表紙絵以外、どうして白黒なんでしょう?
何か意図があってのことなんでしょうか?
ただただ、鉛筆で表現したかったのでしょうか?
絵本の中の少年(主人公)は、小学校低学年くらいですが、
あまり小さなお子さんにはお薦めしたくないかな〜。

この絵本を読んだり、聞いたりして、心の中でじっくり考えられるような年ごろのお子さんに薦めたいです。
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★5  オリジナルの方が楽しいかも 投稿日:2010/05/28
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
THE BICYCLE MAN
THE BICYCLE MAN 出版社:
アラン・セイの絵本が気になって、探し歩いた『じてんしゃのへいたいさん』。あいにくと入手が難しいらしくて、原書を手に入れました。
戦後日本の九州の小学校の運動会。のどかな運動会に二人のアメリカ兵が現れます。
白人兵と黒人兵。
二人は校長先生に自転車を借り、曲乗りを始めます。
戦後の駐留軍と考えると、このような牧歌的な光景は想像しがたいのですが、日系アメリカ人で日本生活経験者のアラン・セイだから描ける人間交流のお話です。

子供たちになじみのある運動会の光景。自転車。
辞書なしで理解できるお話です。
なじみのある日本のものが、英語ではどのように言うのか。
ちょっと語学勉強としても楽しい絵本でした。
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★5  大人の休日、大人の絵本 投稿日:2010/06/01
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
どうぶつえん
どうぶつえん 作: アンソニー・ブラウン
訳: 藤本 朝巳

出版社: 平凡社
ありふれた家族が、ありふれた休日に動物園に行く。
ただそれだけのお話なのだが、アンソニー・ブラウンはそのありふれたお話の中にいろいろなものをさりげなく盛り込んでいる。
ドラマ性のない家族情景の中に、家族の縮図。お父さん、お母さん、兄弟。わがことのように思えてくる。
等身大のお父さんの姿は、笑えてしまうのだがしんみりともさせてくれる。
絵本の中に描かれる、動物園の動物たちとその動物を見ている人間の絵には、明らかに違いがあって、アンソニーはその情景を対比させることで人間社会の滑稽さをシュールに描いている。
お父さんのジョークについて行けない家族。あくまで疲れ切った母親の顔。動物園に来ていながら、あまり動物を楽しんでいない子供たち。
周りを取り巻く人間は、動物化していたり、パロディであったり、「あなたちこそ動物園の動物なのですよ」とさりげなく語っている。
アンソニー・ブラウンは不思議な絵本作家である。
夢の中でみた自分の姿、動物園の風景がとても意味深長。
大人受けするような絵本なので、低学年にはあまりうけないかもしれない。
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★4  どんくま印のジャムはいかかが? 投稿日:2010/05/05
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
じゃむ じゃむ どんくまさん
じゃむ じゃむ どんくまさん 作: 蔵冨 千鶴子
絵: 柿本 幸造

出版社: 至光社
なんで「国際版絵本」って、ついているのかな〜と思ったら、
この絵本の監修は「カトリック教育協議会」というところでした。
協会の教えを伝える絵本だったのかな?

画は絵本らしいかわいらしいイラストでした。
心と心の触れ合いが自然に描かれているので、読みやすかったです。
特に最後の「どんくま印」のジャムのラベルがかわいかった。
幼稚園くらいのお子さんにいかがでしょうか?
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★5  アンソニー・ブラウン‘ズ シネマ 投稿日:2010/06/01
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
アンソニー・ブラウンのキング・コング
アンソニー・ブラウンのキング・コング 作・絵: アンソニー・ブラウン
訳: 藤本 朝巳

出版社: 平凡社
アンソニー・ブラウンならではの絵本です。
内容からするとヤング・アダルト絵本でしょうか。
リメイク版の「キング・コング」の映画を絵本化したのではなく、アンソニー・ブラウンのイメージの「キング・コング」が映画に影響を与えたとか。
この絵本は、まさに絵本になった映画そのもの。
アンソニー・ブラウンがゴリラに寄せる思いがこもっています。
しかし、この絵本でキング・コングはダーティ・ヒーロー扱い。
人間の側が主役です。
ちょっぴり意外性も感じながら、アンソニー・ブラウンの描く絵に魅了されること間違いなし。
ストーリーについては、あえて書きません。
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★5  優しいゴリラいっぱい 投稿日:2010/05/31
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
すきですゴリラ
すきですゴリラ 作・絵: アンソニー・ブラウン
訳: 山下 明生

出版社: あかね書房
アンソニー・ブラウンならではの絵本です。
お父さんと二人暮らしのハナはゴリラが大好き。そして、お父さんも大好きなんだけど忙しいお父さんになかなか相手にしてもらえない。
そんなお父さんが誕生日のプレゼントにとゴリラのおもちゃを買ってきてくれました。
あまり気に入らなかったんだけど、ハナは素晴らしい夢を見ました。
そして、お父さんと本当にゴリラを見に行くことが出来ます。

この絵本の中には、ブラウンならではのゴリラの絵。
そして、遊び心のゴリラのかくし絵がいっぱいです。
発見する楽しさがたっぷり。
そしてブラウンの優しさ、ユーモアもいっぱい。
お話おもしろさに加え、繰り返し見て飽きない絵本です。
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★5  姉弟のおばあちゃん、面白い人です。 投稿日:2010/05/05
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
ふたりでおかいもの
ふたりでおかいもの 作・絵: いとう ひろし
出版社: 徳間書店
お姉ちゃんと大ちゃんは、どんどん成長していきますね〜。
うちの上の子はこの本を読んでいて(1人読み)、日本テレビの「はじめてのおつかい」の曲が、頭の中でぐるぐる流れてしまったそうです。

だいちゃんはホントにお姉ちゃんが好きです。とうとう御上手な「嘘」まで使って、お母さんを懐柔し、お姉ちゃんの「はじめてのおつかいい」に便乗してしまいます。

この姉弟との会話がいつもリズミカルで、お笑い芸人のコントを聞いているみたいに楽しいです。
子どもだけのおつかいは、緊張してドキドキするんですね〜。
もう、うちの子どもたちはそれなりに大きくなってしまったので、そういうこともあったなぁと、思い出しました。

色々あったお買い物をして、なんとかおばあちゃんちに辿り着いて、
事情を話した後の、おばあちゃんの大笑いといったら…。
この話はイラストも作者本人なので、いい感じに転げまわっているおばあちゃんが描かれていて、読んでいるこっちも笑えました。

このシリーズ、もう少し成長しながらあと何冊か、続いてほしいなぁ。
我が家は子どもたちともども大好きなシリーズです。
1人読みなら低学年から(中学生まで良しとしましょう!)。
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★5  ウケどころ 投稿日:2010/05/28
ちうやかなさん 40代・ママ・北海道  男の子15歳、男の子12歳
だじゃれオリンピック
だじゃれオリンピック 文: 中川 ひろたか
絵: 高畠 純

出版社: 絵本館
高学年の朝の教室で、「つかみ」にセレクト。
ウケどころが自分と違うなぁ〜と思いました。
人間が違うんですからそうですよね。
「たいそう いたそう」と、
「なによんでるの?」「じてんじゃ」、
「しんぱんジー」で特にウケてくれました。
四十路のおばさんとしては、
「てに す」と、「シャンプ」が好き。
絵が小さいのがネックだったかな。
でも相変わらずおかしい。
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★4  インパクト 投稿日:2010/06/01
なびころさん 30代・ママ・愛知県  女の子3歳
おはぎちゃん
おはぎちゃん 作: やぎ たみこ
出版社: 偕成社
とにかく表紙に登場する主人公がインパクトがあって気に入ったのでこの絵本を選びました。とても美味しそうなおはぎの描き方にうっとりしました。ユニークな展開にも目を見張りました。細部までしっかりと書き込まれているのが良いと思いました。お爺さんと御婆さんがゆったりとした時間を優雅に謳歌しているのが心に残りました。
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★5  だいちゃんのしゃべりが敬語でかわいい。 投稿日:2010/05/05
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
ふたりでおるすばん
ふたりでおるすばん 作・絵: いとう ひろし
出版社: 徳間書店
しばらくぶりにいとうひろしさんの児童書の方を検索していて、続編が出ていることに気ずき、あわてて探してきました。
うちの上の子は、ちょうど下の子が2歳児の怪獣だったころにこの本に出会っていて、年の差もちょうどこの姉弟くらい離れていたので、この作品の「おねえちゃん」の気持ちがすごくわかるそうです。

だいちゃんはだいぶん大きくなりましたね〜。しゃべり言葉が敬語だし(*^^*)
主人公たちが成長する話は好きです。

今回は初めて姉弟でお留守番をすることになったお話ですが、
「七匹のこやぎ」をベースにお話を進めているので、姉弟の会話が面白かったです。
子ども達の成長とともに、少しづつ変化しているのが文章の両と字の大きさ。ではないでしょうか?

シリーズの最初の方に比べると、ずいぶん長くなってきた感じがします。それでも、普通の児童書よりは、ずっと短く読みやすいので、
1人読みなら小学校の低学年くらいのお子さんから、お薦めできます。

読み語ってあげるのも素敵ですが、はなびやさんも書いていらっしゃる通り、お話が少し長いので、一気に全部読むとかなり口がつかれます。
(ただ、一気に読まないと、面白みが半減してしまうお話かも)
とっても楽しいシリーズです。
読むとハマりますよ!
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★5  いせひでこの奏でる音楽 投稿日:2010/05/31
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
1000の風1000のチェロ
1000の風1000のチェロ 作・絵: いせひでこ
出版社: 偕成社
阪神淡路大震災を扱っているだけに軽いコメントはいけないと思いますが、この絵本を見ていせひでこさんの絵本の中には音楽があったのだと得心しました。
その中でこの絵本はまさに音楽の世界を絵に変えたようなお話です。
あの大震災を経て生き残った人たち。
復興のチャリティとしてのコンサート、心の支えとしての音楽。
チェロを奏でる多くの人たちが集まり、風になるという素晴らしいお話。
現実にあったことを絵本の世界に見事にまとめていると思います。

震災で犬を失った少年の奏でる音。小鳥たちを思う少女の音。そして、亡くした友人の形見のチェロで追悼する音。
1000の思いが音になって、風を起こします。
この絵本でいせさんの絵は風のように透けています。
まさに音が聞こえるような絵本でした。

ところで、何故チェロなのでしょう。
バイオリンでもベースでもなく、管楽器でもなく弦楽器。
しかも、持ち運びには多少つらい大きさ。
そう考えると、チェロでなくてはいけない意味が浮かんできました。
音域が一番人間の近くにいる楽器であり、人間に近い大きさと重量感のある楽器だからです。
その音の重厚感と心に響く安らぎはいせさんの描く絵の世界そのものです。

チェロ奏者であるからこそ、いせさんは人間の心を透明感のある画質で表現しつづけているのだと思いました。
参考になりました。 1人

★5  素晴らしいルーツへの旅 投稿日:2010/05/28
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
おじいさんの旅
おじいさんの旅 作・絵: アレン・セイ
出版社: ほるぷ出版
『はるかな湖』で東洋的な感覚の絵本を出したアレン・セイ。
気になる作家でしたが、この絵本でセイのルーツを発見しました。
戦前に日本で生まれ、アメリカに渡ったおじいさん。
アメリカと日本を行き来した中で、生まれたお母さん。
セイも横浜で生まれ、16年間を日本で過ごしたそうです。
それだけに、日本への思いが強いのでしょうか。
それにしても、極めて個人的な内容の本でありながら、とても素晴らしい本です。
絵本ではなく、絵画本、肖像画本とでもいった趣の絵から構成された、おじいさんの歴史。
そして、今の自分につながる話は、手記のようであり、日本の移民史であり、近代史としての日米関係であり…。
幅も奥も深いのです。
まずは、大人として読みたい絵本です。
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★5  読んだ後にごろごろ遊びとかしたら、楽しい 投稿日:2010/05/03
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子10歳
紙芝居 ごろん
紙芝居 ごろん 作・絵: 広川沙映子
出版社: 童心社
実は、たまたま側にいたので、中3の上の子に読んでみました。
「う〜ん。そうだね。うちらに読まれても、そうだねだけど、小さい子にはいいじゃないの」という感想でした。

読んだ感触は、私的にはグットでした!
次々に動物が出てきて、ごろん。と昼寝をするだけでしたが、読み終えた後に、何となく暖かい幸せ感がありました。
これ、読んだ後に小さなお子さんたちとごろごろ遊びなんかしたら、もっと楽しいかも!
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★5  思い出の本です 投稿日:2010/05/27
ユキノユリさん 30代・ママ・山口県  女の子6歳、女の子4歳、男の子3歳、女の子1歳
岩波少年文庫 マリアンヌの夢
岩波少年文庫 マリアンヌの夢 作: キャサリン・ストー
訳: 猪熊 葉子

出版社: 岩波書店
私が中学生のときに何度も何度も読んで,
以来,大人になるまで心に残り続けた本の一冊です。
大人になってから本も買いました。
絶版だったのを,岩波書店で復刊していただいて,
とてもうれしかったです。

思春期の揺れやすい少女の心の動きがよく書かれています。
病床で描いた絵が,何度も夢の中に出てきて,
マリアンヌは,夢の中で,
そこで出会った少年と共に困難に立ち向かいます。
(現実世界にもいる少年ですが,
マリアンヌは実際は会ったことがありません)

「海の休暇」という続編もあります。
本編ほどファンタジーさは少ないですが,
本編で興味を持たれた方,どうぞこちらもお読みください。
国会図書館にしかないかなあ・・・(^_^;)
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