どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)
『世界一受けたい授業』で紹介!京大の動物博士監修の「答えのない問いに向き合う力」を育てる新感覚の絵本
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どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)
『世界一受けたい授業』で紹介!京大の動物博士監修の「答えのない問いに向き合う力」を育てる新感覚の絵本
出版社エディターズブログ
2022.11.29
毎朝決まった時間に起きて会社に行き、お昼にお弁当を食べて、帰りにはお気に入りのパン屋に寄る……。そんなささやかで、小さな幸せにあふれたトガリネズミの日々を描いた『ちいさなトガリネズミ』。絵本作家、みやこしあきこさんが手がけるはじめての絵童話です。どのようにしてこの作品が生まれたのか、みやこしさんにたっぷりとお話を伺いました。
この書籍を作った人
1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。大学在学中から絵本を描きはじめる。2007年より1年間ベルリンに滞在。2012年『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で、第17回日本絵本賞大賞を受賞。『よるのかえりみち』(偕成社)で、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞を受賞。作品に『ピアノはっぴょうかい』『これ だれの?』『ぼくのたび』(ブロンズ新社)、『のはらのおへや 』(ポプラ社)、『かいちゅうでんとう 』(福音館書店)他多数。1児の母。東京都在住。
2008年にドイツで暮らしていたときに仲良くなった友人が、南ドイツに住んでいて、その後日本からも何度も遊びにいかせてもらいました。森の中のひらけたところにある、古くてとても素敵なお宅なのですが、いっしょに森を散歩しているときに、道にトガリネズミが死んでいるのを見つけたんです。とても寒い日の朝に、ビロードのようにつやつやした毛皮が陽を浴びて、とてもきれいでした。大好きな友人とのとても良い時間だったので、そのシチュエーションもふくめて印象に残っていたんだと思います。それからなんとなくトガリネズミは気になる動物で、10年以上たってふとあの動物を描きたくなり、傘を持っているトガリネズミを描きました。
トガリネズミが傘を持っている絵を描いてから、すっかりトガリネズミを好きになってしまい、この人はどんな生活をしているのか、傘をもってどこに行こうとしてるのか、と想像が膨らみはじめました。小さくて素早くて愛らしく、存在自体におかしみもあって。ちょうどそのころ個展があり、そこで傘の絵も展示したのですが、編集者の矢作さんも、その絵を気に入ってくれて、この人が主人公の小さな本を作りたいねと話しました。それでトガリネズミの絵をさらに何枚か描いて、そのあと、この本の3話目に収録された、友人が年末に訪ねてくる短いお話が生まれました。