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- ためしよみ
まもなく40周年をむかえる、「14ひきのシリーズ」。
これまでに12作が刊行されていますが、ことしは連載企画として毎月1冊ずつご紹介していきます。
今回は、1983年に『14ひきのあさごはん』と同時刊行された、『14ひきのひっこし』です。
14ひきというと、木の中のおうちを思い浮かべる方も多いと思います。
『14ひきのひっこし』では、木をさがし、自分たちの手でおうちをつくるところ、つまり14ひきの物語のはじまりが描かれています。
14ひきの絵本をつくろうと決意したとき、作者のいわむらかずおさん自身も、東京から栃木県の益子へ「ひっこし」をしました。
それは、自然の中に身を置き、14ひきと同じ視点で絵本をつくるためでした。
本作では、いわむらさん自身が体験したひっこしへの思いがさまざまなところで表現されています。
設計図を書き、職人さんへの依頼も自分でおこなったといういわむらさん。
図面を手に子どもたちにあれこれ指示を出している14ひきのおとうさんの姿に、当時の自分を重ねます。
出版社からの内容紹介
もりのおくめざして、さあしゅっぱつ。川をわたり、不安な一夜をすごして、やっとみつけた、すてきな根っこ。みんなで力をあわせて家をつくり、はしも、すいどうもできた。たべものもたくさんあつめて、さむい冬がきてもだいじょうぶ。みんな、ほんとうにごくろうさま。