人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本
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絵本紹介
2024.04.22
抜けるような青空を悠々とたなびく「こいのぼり」。なんとも気持ちよさそうです。その姿に子どもたちの健やかな育ちを祈りながら、うらやましいような、憧れのような感情がわいてくるのは私たちが大人になったからでしょうか。かつて子どもだった自分は、そして今、目の前にいる子どもたちは、どんな気持ちでこいのぼりを眺めているのでしょう。
こどもの日におすすめしたい絵本には、やっぱりこいのぼりが登場!
GWにおとずれた祖父の家で見たコイの滝登りをきっかけに日本の伝統について知る『そらいっぱいの こいのぼり』は、たくさんのこいのぼりが空を舞う美しい日本の原風景が圧巻です。自分で選ぶことにうれしさを見出しはじめた子どもたちには『どっちどっち ほいくえん』をぜひ!どちらを選んでも楽しい2択は大人も一緒に悩んじゃいましょう。とにかく泣き虫のすみれちゃんは、手を焼くお母さんに「泣く」理由を訴えます。『ひとは なくもの』は、子どもの真っ直ぐな思いに気づきをもらう一冊です。
こどもの日、忘れかけていた子どもの目線を思い出してみたら。子どもたちの今の思いを受け止め、彼らの幸せについて思いをはせる、そんな一日になることでしょう。
出版社からの内容紹介
・こいのぼりの由来を伝える行事絵本。
・美しく細密な絵で、日本の風景、伝統を描きます。
・絵探し、文字探しで、子どもも大人も絵を楽しめます。
ゴールデンウィーク、おじいちゃんの家でコイの滝登りを見たケンゴ。
そこでおじいちゃんに、こいのぼりの由来について聞き……。
「どうしてこいのぼりをあげるの?」という、
子どもの素朴な疑問にこたえながら、美しく細密に描かれた絵で、
日本の端午の節句の風景を味わえます。
カバーでは絵探し、文字探しが楽しめ、本文中にも各見開きに
絵本と関わりの深い言葉(5つの文字)が隠されています。
絵を読む楽しさがよりいっそう深まる絵本です。
この書籍を作った人
1980年、兵庫県生まれ、京都府育ち。立命館大学国際関係学部卒業。貿易会社勤務ののちイラストレーターに。2006年、第7回インターナショナル・イラストレーション・コンペティションで優秀賞受賞。主な作品に『夏がきた』『神社のえほん』(以上、あすなろ書房)、『そらいっぱいの こいのぼり』(世界文化社)、『やめろ、スカタン!』(作・くすのきしげのり、小学館)、『えほん遠野物語 おまく』(原作・柳田国男、文・京極夏彦、汐文社)、『きみも運転手になれる! パノラマずかん 運転席』(作・宮本えつよし、パイ インターナショナル)などがある。
出版社からの内容紹介
ようかいむらの龍神川には、ようかいたちの手づくりのこいのぼりが楽しそうにたくさん泳いでいます。こどもの日には、その年の「福こいのぼり」を決める「元気こいのぼり大会」が行われます。いったんもめんのいったんの合図で、龍神山の風神様のところへむかって、こいのぼりたちがいっせいにスタート! 今年の福こいのぼりは…?
この書籍を作った人
大阪府堺市生まれ。魚座。大阪芸術大学デザイン学科卒業。(株)京田クリエーション入社。2001年、2003年、2006年、2011年ボローニャ国際絵本原画展入選。明治「マーブル チョコレート」キャラクターの「マーブルわんちゃん」、兵庫県西宮市観光キャラクター「みやたん」など、多くのキャラクターデザインを手がけるとともに、イラストレーターとしても活躍している。その他の主な作品に、『怪談レストラン』シリーズ(童心社)の装丁・挿し絵、『おはなし・くろくま』シリーズ『わくわく・くろくま』シリーズ(ともにくもん出版)、エッセイ集『キャラクターデザインの仕事』(大日本図書)『うごくくるまえほん 』(ミキハウス)など。見た人を元気にする作品づくりがモットー。
出版社からの内容紹介
どっちどっちほいくえんでは、今日も「どっち? どっち?」の1日がはじまります。
空のおさんぽと、海のおさんぽ。お宝が埋まってるお砂場と、ジャングルみたいなジャングルジム。
どっちを選んでもとびきり楽しい2択が、画面いっぱいにひろがります。
「じぶんで選ぶ」うれしさいっぱいの絵本です。主張したい気持ちが芽生えるころのお子さまに。
みどころ
すみれは、よく泣きます。
悲しいときも、おこられたときも、つまづいて転んだときも。
「なくこは きらい」ってお母さんは言うけれど。
おばけが夢に出てきて怖いときも、けんかしたときも。
ゲームに負けて悔しいときや、笑いすぎた時だって。
すみれは大いに泣くのです。
だってね。
それには理由があるんだよ。
それはね……
困っちゃうくらい泣き虫の女の子、すみれちゃん。絵本を通したって、お母さんが手を焼いているのが伝わってきます。だけど、すみれちゃんは本当に可愛いのです。どんなに泣いていたって、顔をくしゃくしゃにしていたって、だだをこねて転げまわっていたってね。そして、すみれちゃんは泣きながら、大切なことをお母さんに訴えます。
この絵本の元になった紙芝居を書いたのは、なんと作者が小学校1年生の時なのだそう。絵本作家やべみつのりさんのお孫さんです。(今もまだ中学生ですけどね)本当に泣き虫だった彼女が、家族に「泣きたくて泣いているわけじゃない、しょうがないんだよ」という気持ちを伝えたくて生まれてきたお話なのです。だからこそ、子どもの愛らしくも切実な想いが伝わってくるのですね。
そして完成した絵本の中では、おじいちゃんであるやべみつのりさんが、感情を爆発させるすみれちゃんのありのままを描きます。そこには、彼女の訴えをまっすぐ受け止める姿勢と、彼女のことをまるごと受け入れる家族への愛情の両方が感じられ、読んでいる私たちの心をも刺激します。彼女の最後の一言に、キュンとせずにはいられません。
そうだよね、すみれちゃん。
「ひとはなくもの」、忘れないようにしなくてはね。
出版社からの内容紹介
こどもべやに夜がきました。おきているのは、いっちゃんだけ。まっくろの夜に飲みこまれないよう、ふとんをすっぽりかぶって息をひそめますが……。表題作と、天使のおにんぎょうと空を飛ぶ「てんしちゃん」、2段ベッドの船で4姉妹が海にでる「おとなはたちいりきんし」。どきどきたのしい、いっちゃんの夜のおはなし3つ。
この書籍を作った人
1969年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。『あめふらし』(パロル舎)で2003年BIB(ブラティスラヴァ世界絵本原画展)のグランプリ、『マーシャと白い鳥』(偕成社)で2006年日本絵本賞大賞を受賞。その他、絵本に『十二の月たち』『おふとんのくにのこびとたち』(以上偕成社)『おふろ』(学習研究社)『山のタンタラばあさん』(小学館)『ペンキや』『ワニ』(理論社)『はるさんがきた』『アントリ・ベリーのながいたび』(鈴木出版)『もりのおとぶくろ』(のら書店)、読み物の挿絵に『わたしたちのぼうし』『ルチアさん』(以上フレーベル館)「グリム童話集 上・下」(岩波書店)など多数の作品がある。チェコ・プラハ在住。
出版社からの内容紹介
子どもたちの大好きな電話をリアルに再現した人気の絵本♪
新たに便利な機能、オン・オフスイッチがつきました!
電話をかけてなぞなぞしたり、電話がかかってきて質問に答えたり、楽しいおしゃべりができます!
6人の登場人物と楽しいおはなしをしながら、電話の使い方が自然に身につく絵本!
覚えたい電話番号を1つ登録可能!その番号にもかけられます。
電話をかけるときやかかってくるとき、電話番号を登録するときにお星さまライトが光ります。
端午の節句・お祝い・こどもの日ギフトにおすすめです。
【電話がかけられる:8種類】
・動物の鳴き声・乗り物の音・楽器の音・警察・救急/消防・ピザ屋さん・お誕生日・サンタさん
【電話がかかってくる:8種類】
・名前・年齢・好きな食べ物・好きな動物・好きな乗り物・天気・あそび・夢
【収録曲:2曲】
・ちゃいろのこびん
・やまのごちそう
この書籍を作った人
製作地:神奈川県。幼児向けイラストが好きで描いています。主な作品:ミキハウス「ポカポカフレンズ」シリーズポプラ社 「トイレでジャー!」小学館「はみがき」「おなかすいたよ」岩崎書店 「どーこだ」「まねっこまねっこ」学習研究社「あかちゃんとあそぼ」シリ−ズえほんなどがあり主にイラストレーターグループ「PALET’S」で活動している。創作絵本:広済堂出版「羽のないぶた」「だい好きだから」
みどころ
哀しくも美しいモンゴルの民話『スーホの白い馬』。
この愛されてやまない名作を、英語・日本語の素晴らしい朗読と臨場感のある良質な音楽によってドラマチックに再現されたシリーズが「英日CD付英語絵本」です。翻訳された英語絵本のページを開き、赤羽末吉さんの描く見開きいっぱいに広がるモンゴルの大草原を前にCDをかけてみましょう。
To the North of China, in Mongolia,
extends a broad, grassy plain.
中国の北のほう、モンゴルには、ひろい草原がひろがり、
The people who live there have kept sheep, cattle and horses for many ages.
そこに住む人たちは、むかしから、ひつじや、牛や、
馬などをかっていました。
英語、日本語と交互にバランス良く入る朗読はなんともリズミカルで明快。物語に更なる抑揚をつけて私たちの想像力をかき立ててくれます。こだわりの音源は、一流のスタッフとキャストによるもの。音を聴くだけで情景がぱっと目に浮かぶその世界観は、まるで上質な1本の映画を見ているような気持ちになります。母国語の日本語を大事に考えている作品だからこそ、豊かな日本語と英語の表現が自然と身につけられるよう工夫がされているんですね。
何度も何度も繰り返し音声を聴いているうちに耳が慣れてきて思わず真似をしたくなるんです。
スーホが瀕死の馬を抱えながら、声をころしてもらす台詞や、
"White horse, my dear white horse, please don’t die!"
「白馬、ぼくの白馬。死なないでくれ!」
夢の中で、スーホに語りかける白い馬の心優しい台詞など、
"Thay way, I can always be beside you. I can comfort you."
「そうすれば、わたしはいつまでも、
あなたのそばにいられます。あなたをなぐさめてあげられます。」
そこには、「こういう気持ちを伝えたい」という感情と言葉(英語)が結びついた時に、初めて発することができる自然な英語のコミュニケーションがあります。子ども達はそれを絵本の世界から大人が想像する以上に感じ取り、自分のものにしていくようです。小学校での英語劇に「CD付英語絵本」シリーズが使われているというのも納得ですよね。絵本の世界をより深く楽しみ味わい、そして心から感動し、英語に触れることができたら子どもにとって忘れられない経験となることでしょう。
英語絵本の巻末には、本文内容(英語日本語併記)ガイドもありますから英語に不安のある方でもご心配なく。馴染み深い名作絵本の翻訳版は、肩肘はらずともやさしく私たちを英語の世界へと導いてくれる案内役となってくれそうです。『スーホの白い馬』をよくご存知の方もはじめて出会う方も一度この世界を味わってみてください。今までに体験したことのない新しい世界が待っているはずです。
子どもの英語教育にはもちろんのこと、是非とも「子どもの頃に読んだ懐かしい名作を音で聴いてみること」大人の方にもお薦めしたいです。
この書籍を作った人
1921年、中国東北地方生まれ。東京大学法学部卒業。他に、ネパール民話を再話した「プンクマインチャ」(福音館書店)などがある。
この書籍を作った人
1910年東京生まれ。1932年渡満。戦後は子どものためのさし絵の仕事に情熱をかたむけ、1959年、日本童画会展で茂田井賞受賞。1965年には「ももたろう」(福音館書店刊)と「白いりゅう黒いりゅう」(岩波書店刊)で、さらに1968年には「スーホの白い馬」(福音館書店刊)で、それぞれサンケイ児童出版文化賞を受賞。1990年没。
文:竹原雅子 編集:木村春子