学校に通う子どもたちが教室でふだん目にしている、たくさんの道具やものたち。 ページを開くと、なにやら楽しそうなひそひそ声が聞こえてきますよ。 ちょっと聞いてみましょう。
「ふでばこ」―ふでばこがしたじきに、もんだいを出しています。 「さて、もんだいです。きょう、ぼく ふでばこの なかには、なにが はいっているでしょうか?」 したじきはすぐに こたえます。「えんぴつと けしごむと ものさし、それから、あかえんぴつも はいってる」 「せいかいです。でも、まだ、なにか はいっています」…。 (さて何がはいっていたのでしょうか?)
「うわぐつ」―うわぐつの かたほうが いいました。「あした、おやすみだよね」「うん、そうだよ」もうかたほうが答えると、 「もうすぐだね。もうすぐしたら、いえに かえって きれいに あらって もらえるんだね」「たのしみだね」…。 (うわぐつたちは、このあと無事に洗ってもらえたのでしょうか?)
教室で使われているものたちがどんなことを考えているのか、それぞれの特徴がよく表れていて、なるほど!と思ったり、くすっと笑ってしまったり。他にも、リコーダーとピアニカ、あかしろぼう、ランドセル、給食のパン、黒板消し、通知表など、教室でおなじみのものがつぎつぎに登場してきては、楽しいお話を繰り広げていきます。 1話の長さは見開き1ページ。親子での読み聞かせタイムや、学校でのちょっとした時間の読み聞かせにもちょうどいいボリューム。読み終わった後には「どのお話が好きだった?」と気に入ったお話を交流してみたり、お話のオチをクイズにして出し合ってみるのも面白そう。さらに何かお話を作ってみようかなと、子どもたちの想像力や創作意欲もかきたててくれそうです。
見ているだけで楽しくなるような明るい色使いで、愛らしい教室の仲間たちの様子をユーモラスに描いているのは、ことばあそび絵本『あっちゃんあがつく』でおなじみのさいとうしのぶさん。次は何が出てくるのかな?どんなお話なんだろう?と気になってどんどんページをめくってしまいます。あっという間に読み終わってしまったら、次は台所にある道具や食べものたちが活躍する第1弾『おはなしだいどころ』も合わせて、どうぞ。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
大好評『おはなし だいどころ』に続く、第2弾! ふでばこ、ランドセル、ぞうきん、こくばん……。教室にある身近な物たちが、愉快な会話を繰り広げます。ほっこりあたたかく、くすっとおもしろい30話がつまった一口童話集。
「おりがみ」――青いおりがみが、変身ごっこをしようといいました。緑色や金色のおりがみは、風船やお財布に変身します。次々と、おりがみが変身していくなか、白色のおりがみだけは「めんどくさいなあ……」と言いながら……!? 「セロハンテープ」――セロハンテープは、やぶれた紙をペタンときれいになおしてくれます。そこへ、「たいへんです! なにものかにバラバラにされていました!」と、したじきが紙を運んできました。つなぎあわせてみると……!?
テンポの良いお話とユーモラスなイラストは、学齢前の読み聞かせや、小学校低学年の自分読みにオススメです! あなたの教室でも道具たちの会話が聞こえてくるかも……!?
「おはなしだいどころ」を読みすっかり魅了され,第2弾のこちら「おはなしきょうしつ」も読んでみました。
さいとうしのぶさんの絵が大好きな私には,こちらもたまらなく面白く楽しめました!
今回も絵の表情や動作が愛らしくて!!
ストーリーも面白いし,教室にある様々な物がこの1冊にぎゅっと詰まっています。
小学生低学年くらいのお子様にぜひ読んでほしい絵本ですね!
学校が勉強が楽しくなるかも知れませんね☆ (まゆみんみんさん 30代・ママ 女の子4歳)
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