ドロシーは動物が大好き。 そして、絵を描くことも大好き。 ドロシーにとってのとっておきのキャンバスは、物置部屋の壁や床。 そこに動物たちの絵を自由に思う存分に大きく 好きなだけ、自分の大好きな柄や色で描くのです。 壁や床一面に、黄色いゾウや花柄のヘビ、赤と黄色のストライプのカンガルーや巨大なカタツムリ。 想像してみてください。それは小さな女の子にとって、なんて素敵なことなんでしょう!
ところが、その壁に描いた絵にとんでもない事が起こるのです。 ドロシーが昨晩、ペットの黒猫クララのために描いた緑色の大きなネズミ。 それがなんと動き出してドロシーたちを追いかけてくるではありませんか。 さあ、大変。ドロシーはすぐに名案を思いついて 緑色のネズミよりも、もっと大きな水色のネコを描きました。 さあ、その先はみなさん、想像がつきますか。 いいえ、きっとつかないはずですよ。 そこから物語はゴロンゴロンゴロンと驚く方向にころがってゆくのです!
デニス・トレさん、アラン・トレさんご夫妻が描いたこの絵本は なんと1960年代に出版されたもの。 時代をこれっぽちも感じさせない斬新なアイデアと軽快なタッチには本当にびっくりさせられます。 作者の思いをそのまま伝えることを大切にしている翻訳家こみやゆうさんの言葉から お二人が心底楽しんで作品を作られた様子が伝わってくるようです。 自由に絵を描くことの純粋な喜びや子どもが本来もっているやんちゃな無限の想像力。 そして何よりも、日常の中にはいつだって空想の世界へと冒険する扉が存在すること。 このユーモアたっぷりの子どもみたいな絵本を 子ども以上に大人も楽しんでしまうこと間違いなしです。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
ドロシーは、動物が大好きな女の子です。でも、パパとママに飼うことをゆるされているのは、こねこのクララだけ。だから、かわりに壁や床に、ぞうやきりん、ちょうちょや魚などを絵具で描いて楽しんでいました。 ある日、ドロシーはこねこのクララのために、大きな緑色のねずみを描きました。ところが、明け方にこのねずみが動き出し、ドロシーとクララを追いかけてきたのです……。驚いたドロシーですが、いいことを思いつきました! いつもの絵具をつかって、緑色のねずみよりも、もっと大きなねこを描いてみたのです。すると、大きなねこが、緑色のねずみを追いかけだして……!? 家庭文庫を主宰し、訳者として活躍する小宮由氏が発掘した、トレ夫妻が描く本書。躍動感たっぷりのカラフルなイラストと、テンポ良く進む生き生きとしたお話は、子どもたちの好奇心をくすぐります。頁をめくる楽しさいっぱいの絵本!
描いたものが実際の生き物になる。
そんな絵の具いいですね、私もほしいです。
でも絵がうまくないので、へんてこな生き物になるかもしれませんが。
ほしいものが手に入りますね。
オリジナルの絵がとってもいいです。
少しへんてこなくらいがかわいいかもしれません (ジョージ大好きさん 30代・ママ 男の子6歳)
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