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虔十が、ある日杉の苗を植え始めました。馬鹿にする村人たち。木を切れと迫る男。でも虔十は決してあきらめなかったのです。虔十の死後も残った林は、誰が本当に立派だったかを証明するかのように美しく育っていました…。
▼「宮沢賢治の絵本」シリーズ
世間の人々は、「少し足りない」と
虔十を馬鹿にして笑いますが、
家族の愛情にしっかりとつつまれた虔十の心は、
優しく、強く、まっすぐに育ちます。
虔十が遺した杉林は、
その後も家族たちに守られ、豊かな遊び場として
たくさんの子どもたちの心身を育みます。
『たれがかしこくて、たれが賢くないかわかりません。』
宮沢賢治の童話は、
いつも心の深いところに響き、
そして時々、読む人の心をチクっと刺しますね。
私がこの絵本を読んで、心をチクっと刺された気がしたのは
きっと私の心のどこかに・・・
「平ニ」のような心が隠れているのを感じたから?
読み終えて絵本を閉じた後も
何とも言えない余韻が続く・・・。そんな絵本です。
絵本ナビの過去のインタビュー、
“ミキハウス「宮沢賢治の絵本」シリーズ『銀河鉄道の夜』 編集者 松田素子さんインタビュー”を読み返してみると
私自身も、宮沢賢治の童話を色々読んでみたくなったし
子どもにももっとたくさんの賢治の世界に触れさせてあげたいと思いました。 (R☆さん 40代・ママ )
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