「エゾリス」は、耳のふさふさとした毛がとても愛らしく、ニホンリスよりもひとまわり大きいサイズのリスです。まるで人間のように、ちょっとおどけたチャーミングな表情やポーズ。
この絵本に登場するエゾリスたちが野生なんだという事実も忘れてしまうくらい、その暮らしぶりを家族のように、そして長年の友人のように見つめた貴重な写真と記録。お話は、赤毛の美しい「アカ」を母にもつ「アカキチ」とその家族を中心に、北海道の四季を通じて、懸命に命をつなぐエゾリスたちの本当の「生きる」を伝える写真絵本です。
作者は、獣医師で写真家の竹田津実さん。 北海道の森の診療所で、傷ついた野生動物の保護や治療を行いながら、キタキツネの調査を続けていらっしゃいます。映画にもなった『キタキツネ物語』『子ぎつねヘレンがのこしたもの 』などをはじめ、これまでも北海道に生息する動物たちを厳しく優しい眼差しで見つめ続けた写真集、エッセイ、絵本などを出版されています。 「北国からの動物記」シリーズの中で、8冊目となる今作の舞台は、竹田津さんの治療を受け、退院していった患者(動物たち)のために用意している庭や裏山にある給餌台。その給餌台にやってくる森のお客さんの一人だったのが、「アカキチ」です。読んでいるうちに、庭を歩く竹田津さんの背後から忍び寄って飛びついたり、外にいないと仕事場の窓まで様子を見にやって来るアカキチにすっかり夢中。 4年の歳月にわたり追い続けた一匹のエゾリスの一生に触れることができます。
是非、シリーズを通して読んでみてください。命って素晴らしいなと思います。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
家にかよってくるようになった、子リスのアカキチ。 たくましく成長し、その子どもがまた育っていく様子から、4年にわたるリスの生活を美しい写真と温かな文で紹介。 竹田津さんは、アカキチの最後をみとることになる。
竹田津実さんが『子ぎつねヘレンがのこしたもの 』の獣医師で
写真家だとは知らず、この絵本を読みました。
写真絵本ですが、文量も多いです。
でも、エゾリスの生態が面白く、
特に「アカキチ」とその家族のことが気になり、
まるでTVの「ダーウィンが来た」のように
子どもたちも集中して聞いていました。
エゾリスの人懐っこさ、
とてもかわいかったです。
北海道に行ってみたくなりました。 (まことあつさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
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