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ながい鼻を上にむけて、ちいさな赤いゾウがやってきます。
のっち のっち うたお ぱーおーぽ
後ろには大きなおかあさんゾウがいて、さらにながーい大きな鼻で、草をくるりんとつかみます。 その長い鼻の上を、たくさんのカラフルな虫が渡っていきます。
むし むし にょんにょん はなわたり もしゃ もしゃ ぐるりん ぱーおーぽ
赤い子ゾウは、迫力ある大人ゾウにまじって、げんきいっぱい歩きます! ウキウキ一緒に歌いたくなる、リズミカルなゾウの“鼻うた”が楽しい絵本です。
ゾウたちは鼻から水や泥をずーずーびょーびょー吸って、体にかけて。 空中に鼻をむけ、においで、キリンやガゼルを嗅ぎわけて。 鼻はたーくさんやることがあります! ハイエナやライオンはおよびじゃない。 足をふみならし、地面の太鼓をどこどこどっこん。
画面からあふれ出てきそうな、生き物たちへの生命讃歌。 今注目の作家さんの一人、きくちちきさんが描く今作は、ゾウたちが足をふみならす震動や、鼻をならす音が、絵本から飛び出してきそうです。 赤いちびゾウがうれしそうに鼻をつかう姿がかわいい。 躍動感あふれる線とパワフルな色づかいを、開いた絵本のなかから胸いっぱい吸い込みたくなる絵本です。
音のリズムに身をゆだねて、ゾウの鼻音と歌うように読んでみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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のっち のっち うたお ぱーおーぽ♪
のっちのっちと、小さなゾウくんが歩きはじめました。すると大きなゾウやキリンやガゼル、たくさんの虫たちも加わって、いつしかにぎやかな行進に! 力強く大地を踏みしめる足音と、生きものたちの喜びの歌が響きあう絵本です。
作者は、ブラティスラバ世界絵本原画展・金のりんご賞を受賞した、きくちちき氏。 自らデザインも手がけた、初めての「100%きくちちき印」の一冊になりました。 リズミカルな文章も読んでも聞いても心地よく、小さなお子様でも目と耳で楽しめるような作品になっています。
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きくちちきさんの、軽やかなのに力強い挿絵が好きです。
小さな赤いゾウが、大きなゾウたちと一緒に
「のっちのっちうたおぱーおーぽ」
と、歌って歩きます。
草を食べたり、水を飲んだり、匂いを嗅いだり。
声をあげて、たくましく歩く草食獣たちの大行進。
のびのびしていて、とっても気持ちよかったです。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳、男の子11歳)
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