いっぷう変わった哲学絵本。 といっても全く難しくありません。 最初に「あなたはなぜあなたなのですか?」という「もんだい」と、その言葉を残した歴史上の人物、パスカルの肖像が描かれます。
「『おもしろい』とはなんですか?」とシェークスピア。 「なぜリンゴは木から落ちるのですか?」とニュートン。 「『恋』とはなんですか?」と紫式部。 他にも、ソクラテス、ナイチンゲール、ガンジー、カエサル、ダ・ヴィンチ……。 「15のもんだい」が「15の肖像」と共に描かれているのです。
絵本を読み慣れた子の中には、「ふーん、お話がないの?」「答えは?」と思う子もいるかもしれません。 でも「15のもんだい」は、まさしく「世界を変えた15のもんだい」であり、偉人たちが生涯をつうじて問いかけた<哲学的テーマ>なのです。 それだけ、言葉としては短いけれど、深ーい「もんだい」なのです。
作者の井筒啓之さんは、『鉄道員(ぽっぽや)』(浅田次郎著)、『負け犬の遠吠え』(酒井順子著)などベストセラー作品の表紙画や文芸誌の挿画を数多く手がけてきたイラストレーター。 はじめての絵本作品です。 ストーリーも答えも解説もなく、表情がぐっと際立つようにシンプルに描かれた偉人の肖像と、短い問いかけの「もんだい」。 ちなみに答えや解説がないのは、今ではインターネットなどですぐ調べることができるから自分なりに調べてほしいという、現代に即したコンセプトで作られているからだそうです。 本書から子どもたちが何を感じるのか、楽しみになる、新しいタイプの絵本です。
あなたは、どう読むでしょうか?
さあ、まずはこのもんだいから。 照れたりごまかしたりせずに、言葉で答えてみましょう。 「あなたは、なぜあなたなのですか?」
(大和田佳世 絵本ナビライター)
ソクラテス、カエサル、ナイチンゲールなど世界の偉人たちは、それぞれ固有の「もんだい」(哲学的テーマ)を持っていました。 偉人たちの美しい肖像画と共に、哲学的なテーマについて考える絵本です。
●日本を代表する挿画家、井筒啓之氏の初の絵本 浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』、酒井順子『負け犬の遠吠え』、宮部みゆき『人質カノン』といったベストセラー作品の表紙画や、文芸誌の挿画を数多く手がけてきた井筒氏の初めて絵本作品。世界の偉人15人の肖像画と、その哲学的テーマを描くという難題に挑みました。
●「もしドラ」の岩崎夏海がプロデュース 本書を企画したのは、280万部の大ヒットとなった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社)の著者にして、岩崎書店の新社長である岩崎夏海。偉人たちがえぐり出した哲学的「もんだい」を、読者といっしょに考えるタイプの絵本が作りたいという企画意図を携えて井筒氏にアプローチ。強力タッグによる本作りが実現しました。
●新しいタイプの哲学えほん この絵本は、お話があるわけでもなければ、何かの答えがあるわけでもありません。 代わりにあるのは、15の「もんだい」=偉人たちが生涯をかけて問い続けた〈哲学的テーマ〉です。そんな「もんだい」を、井筒啓之氏が描く美しい肖像画ととも考えていきましょう。読者とともに、世界の偉人の命題に迫る、新しいタイプの哲学えほんです。
「もんだい」・・・「問題」???
表紙のセンスからして
対象は、小さい子ではない ですね
と、有名な
学校でお勉強した方々が登場し
その方の業績をなした有名な事柄で
「問題」を出しているんです
それも、とても簡潔な文章
「〜とは、なんですか?」
まずは「あなたは なぜ あなたなのですか?」 パスカル
「あなたは なぜ 生きるのですか?」 ソクラテス
「美」「病気」「勝利」「恋」「時間」・・・・等 いろいろありまして
最後がニーチェで
私は、「う〜ん」と唸りました(笑
絵の
色も素敵
紙の質感もなんか素敵
センスが素敵です
その方々のイメージ通りといいますか
写実的ではないのですが
読み手に、、ぐっと迫ってくる感じなんです
問題に対する答えはなく
自分で、
一緒に読んでいる人と
考えて、意見を出して
答えのない答えを考えるーのでしょうか
「哲学」のはじめの第1歩
道徳の教科書について
いろいろニュースで聞かされますが
いろいろ問題が出てきそうな教材ではなく
こういう絵本を使って
グループ討議や
クラスでの意見交換とか
するのは、いかがでしょ!?
答えは、ひとつではないはず
いろんな意見を聞きたいし
どういう方向に向かうのか
その過程も見てみたいですね
小学生だけでなく
中・高校生でも
大人でもOKかと思います
お年寄りとのコラボだとどうでしょ!? (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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