街の片隅や、路上の人々をテーマに多くの名作を遺した、 ケイト・グリーナウェイ賞受賞作家チャールズ・キーピング。 唯一無二の絵の表現と、鋭い洞察力、あたたかいユーモアをもって描かれた作品です。
【あらすじ】 古い線路のそばに6軒の家が連なる長屋がありました。 そこに住んでいるのは、みんな年老いた貧しい人ばかり。
ある日、みんなで買ったくじが大当たり! 突然舞い降りたこの幸運に、みんなはどうしたでしょうか?
ふしみみさをさんの新訳ということで手に取りました。
キーピングの絵は独特で、一般受けする絵ではありません。子どもはきっと自ら手に取らないでしょう。でも今回 読んでみて、人々の内面を映し出す すごい絵だなぁと思いました。線路長屋の住人たちの人間臭さといったら、おののいてしまうほどでした。長く生きてきて その人の中で培われたものがあって、それが表情やしぐさ、行動に表れています。
お金がなかったら不幸せ?お金がたくさんあったら幸せ?
少なすぎもせず、多すぎもせず、身の丈にあったお金を上手に使うことが幸せにつながるのだと感じました。「上手に使う」これが、なかなか難しいですが。それとやっぱり、好きなことがあること、人の役にたつ生き方をすることが大事だと思いました。アデレードおばさんやアーネストおじさんのようにね。
いろいろ考えさせられるので大人にもおすすめしたい絵本です。 (なみ@えほんさん 50代・その他の方 )
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