平安京の南側の正門である羅城門は、羅生門ともいわ れ、物語や謡曲などの舞台として多く取り上げられてきた。平安京の中央を南北に通じる朱雀大路の南端に、二層の楼閣がそびえており、妖怪や鬼がすむといわれる不 気味な雰囲気の場所として登場する。原典は、芥川龍之 介『羅生門』のもとになっている、平安時代後期に書かれた説話の集大成『今昔物語集』巻第二十九。 摂津の国(今の大阪府北部と兵庫県南東部)から京へ出てきた男がいた。戦や飢饉で、食べるものさえ事欠く毎日。都へ 行けばどうにかなるだろう、と男は考えた。しかし、羅生門まで来てはみたものの、泊まるあてもない。寂れた 門をうろついていると、二階の方から物音が聞こえてきた。おそるおそる梯子を登っていく。一体誰がこんなところにいるというのだ。首をのばして中を覗いてみる。 そこで男が目にしたものは...。
話の内容が内容だから、このような絵本になるのでしょうね。
男が羅生門で出会ったはかまだれと老婆とのエピソードが淡々と描かれていて、大きな感情移入もないので、どこかニヒルな作品として描かれています。
幻想的に描きつつ、不気味な空間が有りました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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