きみのいのちは 40億年前に生まれた たった一つの細胞から始まった。 いのちは進化して 木や草やライオンや象になった。 ムカデやタコにならず、きみは まっすぐ人間の道をたどって いま そこにいる。 それは すごいことだ。まさに奇跡なのだ。 -------- 童話屋のたなかかずお。動物となかよしな絵本作家・あべ弘士。二人がタッグを組んで考えた…描かれるのは宇宙、ビッグバン、地球、いのちの星に生まれた奇跡のぼく。そして今のコンピューター文明まで。壮大な世界の物語を、一冊の詩絵本に込めたらどうなるか
2017年刊行。1篇の「じぶんにおどろく」という詩を収録した本。
今、自分が存在しているのが「あたりまえ」ではないことが、これでもか、これでもか、と、何度も何度も言い聞かせてくれる。
宇宙の始まり、地球の成り立ち、生命の歴史、その中で生き残ってきた我々のご先祖様たち、両親が出会って命を授かる奇跡、今まで生きてこられた私。
自分という存在が、今、ここに居るということを、どんどんさかのぼっていくと、すごい確率で「存在できている」ことになる。
改めて、絵で見て、言葉の中身を味わって、理解していくと、
とんでもないことが、今の自分に起きているのだと思えてくる。
なんだがスゴイ本だった。
本自体も、画家が描きたかったテーマを、詩人がちょうどいいタイミングで持ってきて、一冊の本が生まれたという、めぐり逢いの奇跡が起きている。あとがきを読んで、命も、モノも、何でも「存在する」ことは、奇跡の連続でしかない、とわかった。
今、ここに、私がいることが、有難い。
有り、難い、のだ。
対象年齢はあってもなくてもいいような本で、
文字が読めれば、誰でもこの壮大な世界に飛び込んでみたらどうだろうか? (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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