夏の間、バイオリンばかりひいていたキリギリス。冬になって食べものがなくなりアリの家を訪ねると、冷たく断られてしまいました。でもキリギリスのバイオリンに元気づけられたというアリがいて……鎌田實版のお話。
実はイソップ物語の「アリとキリギリス」は教訓としては鼻についてならなかったのですが、鎌田先生のアレンジでとても腑に落ちました。
夏場にキリギリスは遊んでいたわけではないのです。アリのようにはコツコツと働くことはできないけれど、芸術家肌のキリギリスの音楽はアリたちに安らぎを与えていたのです。
現在、いろんな職業がある中で、勤労勤勉は必ずしも美徳とは言えなくなりました。
夢を追うキリギリス、それを理解したアリを称えたいと思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
|