「だいたいだね、昔話なんてもんは、人が語りついでこそ、まともにつたわっていくもんだ。 本なんかにしちまったら、ろくなことになりゃしねえ。」 オーストリアのウィーンにあるシュテファン大聖堂前の広場で、仮装行列を見学していたわたしにこう話したのは、かつて「ブレーメンの音楽隊」のどろぼうだったと名乗る男、アンドレ・トーアでした。それから立て続けに、昔の軍隊の制服を着た青年と、いかにも童話から出てきたというようなかっこうの老婆がやってきて、それぞれ「白雪姫」と「靴屋の小人」の話をしていったのです……。 この本は、わたしが聞いた、その3つのふしぎな話を日本語になおしたものです。
物語の脇役、サブキャラたちが語る、あっとおどろくうちあけ話を3編収録した短編集第2弾。
先に、「サブキャラたちの日本昔話」を読んだのですが、こちらの方が面白いかも!
「ブレーメンの音楽隊」
「白雪姫」
「こびとのくつや」
のサブキャラたちが、違った角度から語ります。
白雪姫が、森の中でたくましく生きる野生児とは…
予想外の展開に引き込まれました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳、男の子11歳)
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