大吹雪の日、まま母にいいつけられた少女は、春に咲くはずのマツユキソウをさがしに森へでかけた。そして赤くもえるたき火を見つける。そこには12の月の兄弟たちがいた…。名作児童劇『森は生きている』の原案となったお話。美しく格調高い豪華絵本。
スロヴァキア地方の昔話です。
きちんと読んだことはなくても、どこかで聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
意地悪な継母と姉の言いつけで、凍えそうになりながら雪山ですみれを探していたマルーシャは12の月たちと出会いました。
すみれの咲く月、リンゴの実る月、姉に言われるままに雪山に入っても、それぞれの月たちが助けてくれます。
人間関係は昔話によくあるお話ですが、冬の厳しさ、春の美しさ、秋の恵みが描かれ、この地方の人々が季節にどのような思いを抱いていたかが伝わってきます。
家事は面倒でつらいこともありますが、優しい少女がてきぱきとこなしている姿を見ると、なんだか素敵なことのように思えてくるので不思議です。
優しい気持ちを持ち、地に足の着いた幸せな結婚生活が、いちばん素朴でかけがえのない幸せなのだと思い至ることのできた絵本です。 (花明りさん 30代・ママ 女の子2歳)
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