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雪の中を歩いていくのは、こぐまのミシュカ。ミシュカは今朝、いばりやでおこりんぼうの女の子エリザベットの家を出てきたばかりでした。「もうぜったい、おもちゃのくまなんかにならないぞ!」そう言いながらミシュカは森の中を進みました。 木のてっぺんで話す2羽のガンの声が聞こえます。「今夜はクリスマスだね!」「今夜はみんな、何かひとついいことをしなくちゃいけないのよね!」。それを耳にしたミシュカは、「そうか、今夜はクリスマス。何かいいことしなくちゃ」と考えながら歩き始めました……。
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大切にされず家を出たミシュカが自分のできることを探し、そのアイデアを身をもって行う心温まるクリスマス絵本。木炭水彩画のイラストが素朴な温もりを伝え、純真なミシュカをかわいらしく描きます。小さな鳥たちがおしゃべりする冬の森の様子は、心を洗われるようです。前半に登場するエリザベットの部屋と最終ページの男の子の部屋、そして、そこに佇むミシュカ……。この2つの見開きページの描写には深いメッセージが込められています。小さなミシュカが気高いクリスマスの意味を示してくれる、フランスの古典作品です。 ――(ブラウンあすか)
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クリスマスイヴに家出したぬいぐるみのミシュカ。しばし自由を楽しみますが、貧しい病気の男の子のために玩具に戻る決心をします。ひと味違うクリスマスの絵本。

大切にしてもらえなかったので家出をしたくまのぬいぐるみミシュカ。森の中で一人旅をしている途中、クリスマスのプレゼントを配るトナカイに出会います。トナカイのお手伝いをしながら、ミシュカはクリスマスイブの自分の役割を見つけるのでした。
前半の展開が少し長いかと思いましたが、最後、クリスマスのメッセージはこれ以上はないというぐらいストレートに伝わります。こんなに素敵なクリスマス絵本があったんだ…と胸が熱くなりました。ぬくもりのある木炭水彩画が味わい深いフランスのクリスマス絵本。あまり知られていない作品だと思います。好きだった表現はトナカイの描写「…すんだ目には、この地上ではけっして見られないような光をたたえていました」というところと、最後の2行「片方のくつの中にすわって、ミシュカは朝を待つのでした」。最初の女の子の部屋と最後の男の子の部屋、その中のミシュカ…イラストではこの見開き2ページの部屋の描写が目を引きます。もちろん、これ以外のミシュカも十分可愛いですけれど。 (ムースさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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