「よりみちをしないで、約束の場所に行くんだぞ」
お父さんからそう言われているのは、こぎつねのこんたと、弟のこんきち。今日は、くまおじさんと釣りにいく約束をしているのです。はりきって出かける二人でしたが……強い風が吹いてきて、こんきちの帽子が飛ばされた! 追いかけているうちに森の中へ、二人の目の前に現れたのは少し不気味な雰囲気の川です。そう言えばここは、前にお父さんが何か言っていたような……。
その時、バッシャーン、と大きな水音が。
「にいちゃん、今の音きいた? きっと大きなさかながいるんだよ」
こんきちに言われて、その気になったこんたはここで釣りをしてみることにしました。さっそくこんたの釣り糸がピンと張り、いそいで引き上げると、かかっていたのは……?
この、くりくりした目のこぎつねの顔を覚えていらっしゃいますでしょうか。そう、この絵本は大人気「こんたのおつかい」シリーズの3冊目なのです。今回は弟のこんきちも一緒です。「さかなつり」なんて、とっても爽やかで楽しそうなテーマです。でも、前作までを読んできた方は、すでにちょっとドキドキ、緊張していますよね。
安心してください。今回も…とんでもない方たちの登場でしっかり驚かせてくれますよ。ページをめくるたびに予想を超えた展開で楽しませてくれるのは、田中友佳子さんの作品の大きな魅力。こんなに明るい「妖怪絵本」も珍しいですよね。
小さな子どもたちも一緒に、みんなで盛り上がりながら「釣りの時間」を味わってください!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
大好評絵本『こんたのおつかい』第三弾!
こんたは、くまおじさんと、つりをする やくそくをしています。 おとうとのこんきちといっしょに、 川へむかっていると、 こんきちのむぎわらぼうしが、 風にとばされてしましました。
ぼうしをみつけたのは、暗い森のなか。 はやくもどろうと思ったところに、 「バッシャーン!」という水の音が。 きっと大きい魚がいるから、 ここでつりをしよう、とこんきちにいわれ、 こんたもその気になりました。 ふたりが糸をたれていると、 かかったのは、木の枝…。 次につれたのは…!?
『こんたのおつかい』で、 おばけと次々に遭遇したこんたですが、 こんどは何が起こるかな? ドキドキの絵本です。
大人の言う〇〇してはいけない、とか、ここはだめ、とか言うのは理由があるんだよーと伝えたくなります。今回はくまおじさんに釣り上げられたけど、川に吸い込まれたまま戻ってこれなかったら?!とちょっと親目線で読むとドキドキしてしまいます。 (ままmamaママさん 40代・ママ 女の子11歳、女の子7歳、男の子5歳、女の子2歳)
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