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昆布

昆布

  • 絵本
  • 児童書
著: 阿部 秀樹
監修: 日本昆布協会
出版社: 偕成社 偕成社の特集ページがあります!

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作品情報

発行日: 2020年11月26日
ISBN: 9784034368107

出版社のおすすめ年齢:中学年〜
280mm×230mm 40ページ

この作品が含まれるシリーズ

みどころ

北海道の冷たい海。
海底を埋めつくす巨大なコンブ林を見て、「これだけコンブが生えているのに、海の水がコンブの味にならないのはなんでだろう?」と驚いた(!)と言う、水中カメラマンの阿部秀樹さんが、約7年にわたりさまざまな「コンブ」と「昆布」の姿をとらえた写真絵本です。
(本書では、生物そしての「コンブ」と、食品としての「昆布」で表記が使いわけられています)

“コンブは北の海でしか見られない海藻で、生きものとしてなじみが薄く、食材としての昆布も地味に感じるかもしれない”
作者はそう言いつつも、1300年前から日本人に利用され、南は沖縄で中国との密貿易に使われ、現在は世界的に注目される“だし”の文化をつくってきた「昆布」という日本の食材の奥深さ・おもしろさをさまざまな視点から紐解いていきます。

個人的には、迫力ある水中写真はもちろん、「昆布」という“だし”をとれる食材にするために、人々が手を加えている作業風景と解説は「へえー!」「なるほどー!」の連続でした。
「コンブ漁」「コンブ干し」「生きているコンブから、だしは出ない」の項目は特に圧巻。
「昆布ロードと北前船」で日本各地の昆布文化を知り、「昆布のいろいろ」で羅臼昆布、利尻昆布、真昆布、日高昆布、長昆布の違いを知ることができます!

……と熱く語ってしまうのは、わが家に無類の昆布好きがいるからかもしれません。小学生や中学生の娘たちもそれぞれに「とろろ昆布ってこんなふうに作るんだね」「白板昆布、食べたことない。(白板昆布をつかった押し寿司の)バッテラっておいしそうだね、食べてみたいなあ」と、写真を一枚一枚見ておもしろがっていました。

2013年、ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食;日本の伝統的な食文化」。
本書は、その基礎となる「だし」を追っていくシリーズの第1冊目です。
見過ごしがちな私たちの食の足元を見直し、そのおもしろさを再評価、未来への課題を提示するシリーズ。
学校や親子での学びにもおすすめです!

(大和田佳世  絵本ナビライター)

出版社からの紹介

2013年、ユネスコ(UNESCO=国際連合教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された「和食:日本人の伝統的食文化」。その和食の味つけの基礎となり、素材のおいしさをそこなわずに料理にまとめるのが、「だし」の役割です。
だしといえば、まず「昆布」「鰹節」「煮干」の3つが思いうかびますが、昆布は海藻のコンブ、鰹節は魚のカツオ、煮干は魚のイワシと、どれも、もともとは海の生きものを加工してつくるものです。その意味で「和食のだしは海のめぐみ」だといえるでしょう。
第1巻『昆布』では、コンブがどんな海藻で、どう獲るのか、だし昆布はどうつくるのか、なぜ生きているコンブからはだしが出ないのか、昆布の歴史、いろいろな昆布、昆布だしのとり方、昆布料理、お祝いに使われる昆布、海のコンブに迫る危機などを、美しく豊富な写真を使って、わかりやすく紹介します。

ベストレビュー

手間ひまかけて

和食のだしの基本、昆布。
干場の写真などは見た事がありますが、産地によって製法が異なってくるというのは初めて知りました。
湿らないようにしたり、形を整えたりと、思ったよりも手間ひまかけて作り出されているのだと知ると、やっぱりだしだけでなく、昆布そのものも食べたくなりますね。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子10歳)

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