アメリカ南西部のアメリカン先住民たちの間では もっともかしこい動物は、コヨーテだと いわれています。 けれど、かしこいあまり、人や動物をだます ペテン師としても知られています。 コヨーテが、人間に火をもたらした話、 とらわれていた〈春〉〈夏〉〈秋〉を すくいだした話をはじめ、 カメを助ける話、空を飛ぶ話など コヨーテにまつわるさまざまなむかしばなしを 1冊にまとめました。 絵本『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』や 『ちいさいおうち』で知られる ヴァージニア・リー・バートンによる カラー挿絵も魅力の1冊。
はじめにーーかしこい動物、コヨーテ コヨーテ、人間に火をとってくる コヨーテ、〈春〉と〈夏〉と〈秋〉をすくいだす コヨーテ、毛の色をかえる コヨーテ、カメを助ける コヨーテ、ウサギのしっぽにかじりつく コヨーテ、人間につかまりそうになる コヨーテ、ついにだまされる コヨーテ、オポッサムをからかう コヨーテ、ガラガラヘビをこらしめる コヨーテ、オオカミからヒツジをすくう コヨーテ、けんかをとりなす コヨーテ、娘を祭りにいかせる コヨーテ、若者に歌をあたえる コヨーテ、空を飛ぶ コヨーテ、落とし穴からぬけだす コヨーテ、人間を負かす
コヨーテが登場する昔話が、16篇集められています。
アメリカ先住民の世界では、コヨーテが近い存在として共存していたのでしょうか。
コヨーテは、いたずら好きで、悪知恵のはたらく、しかも人間にとっては忌み嫌う存在だったでしょう。
それでもこのような昔話が生まれたのは、自然に対する畏敬の心があったからでしょうか。
どれも味わい深いお話です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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