クリスマスの夜、真っ白な雪の上にぽつんと置かれた「ぼうしくん」。一体どうしたのでしょう。どうやら、あわてんぼうの誰かさんが、落として行っちゃったみたいで……。
すると、そこへやってきたのは、うさぎさん。
「えーんえーん、今日はクリスマスなのにひとりぼっち。 誰もプレゼントをくれないよ。」
泣いているうさぎさんに、ぼうしくんは自分のボンボン飾りをプレゼントします。うさぎさんが喜んで泣きやむと、今度はくまさん、きつねさん、トナカイさんまで次々にやってきては、みんなひとりぼっちだと泣いているのです。心優しいぼうしくんは……。
人気作家・新井洋行さんが描く新しいクリスマス絵本の主人公は、ぱっちりおめめがチャームポイントのぼうしくん。この鮮やかな赤い色、フワフワの飾り、なんとなく持ち主は想像できますよね。だけど、全てがなくなってしまったぼうしくんの姿と言ったら。もう、早く迎えにいってあげてよね! みんながそう願う中、大丈夫、最後はみんなが嬉しい場面が待っています。
子どもたちと過ごすクリスマスの夜には、こんな可愛らしくて心あたたまる絵本がぴったり。何度でも読んであげてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
クリスマスの夜。”あわてんぼう”のだれかさんが忘れていった帽子が、ぽつんと森にいました。帽子のもとに、クリスマスだというのにひとりぼっちでプレゼントをもらえない動物たちが次々とやってきます。ウサギ、クマ、キツネ。帽子は、動物たちにプレゼントをあげてなぐさめました。ところが、そのあとトナカイがやってきたのです。帽子には、トナカイにはプレゼントできるものがなくなってしまいました。悲しくて泣く帽子とトナカイのもとに現れたのは・・・。 クリスマスにぴったり! 心あたたまる、やさしいおはなし。
新井洋行さんが描く、優しいクリスマスストーリー。
何と、帽子が主人公。
クリスマスの夜という事で、赤い色が映えます。
クリスマスプレゼントがないと嘆く動物たちに、自分の飾りや布をあげてしまうという優しさ。
全部あげてしまっての造形が仰天ですが、
そこは新井洋行さんのスタイリッシュさで素敵な存在感。
後半はぐっとクリスマス気分のエッセンスがまぶされて盛り上がるのもいい塩梅。
幼稚園児くらいから、クリスマスの優しさも体感できそうですね。 (レイラさん 50代・ママ 男の子30歳、男の子27歳)
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