たろうはぼんやり、丸太の上。
「なにしてるの?」 「まってるの」 「いっしょにまってていい?」
なにを待っているのかわからないけれど、なんだかちょっと楽しそう。いぬがきて、かわうそがきて、くままでやってきて。みんなで一緒に待つのです。あ、かっぱは踊りながら通り過ぎていってしまいましたけどね。その時、向こうの方からものすごいスピードで水を蹴散らしながらやって来たのは……。
そこにあるのは、たっぷりゆっくり贅沢に過ぎていく「待ち時間」。なにもしていないようで、気持ちはとっても積極的。それが証拠に、読んでいる私たちまで満たされた気持ちになっている。待っている喜びって、こういうことなのかな。
絵本『ふってきました』から早14年。もとしたいずみさんと石井聖岳さんのコンビによる、気持ちのいい風が吹く絵本。ふたたび登場です。
「よっ、まってました!」
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「なにしてるの?」「まってるの」「いっしょにまってていい?」「いいよ」たろうがなにかをまっていると、どんどん仲間がふえてきます。でも、いったいたろうは、なにをまっているのでしょう……? おだやかな「待ち時間」をゆるやかに体験していると、ここちよい風がふいてくる、そんな空気感をもつ絵本。また、読みきかせに挑戦してみたいお父さんに、おすすめの一冊です。
たろうくんが、ひたすら何かを待っています。
とても、気になります。
気になるけどなかなかわかりません。
かっぱが登場して、これかと思うと言ってしまいました。
集まってきた犬やカワウソやクマも一緒に待っています。
気がつけば私も待っていて、みんなを待たせる絵本です。
でも、最後にこの絵本のタイトルが「まっています」ではなくて、「まってました」だったことに気がつきました。
「いよッ、まってました」
待ち人が登場しました。
これ以上書くと、完全ネタバレです。
のどかな時間をありがとうございました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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