ポイポイのクラスに、こわーいゾロコ先生がやってきました。じゅぎょうがはじまると、ゾロコ先生はへんな問題ばかりだします。
今年から(小学校)1年生に上がった、豚のポイポイ。前作でコテンパンにやっつけられた狐のゾロリは、学校の先生を誘拐してなりすまし、新一年生のポイポイに嫌がらせをして復讐しようとするが…
1985年発行。昔は家庭でも学校でも、子どもがイタズラしたりすると「ゲンコツで殴る」という体罰が普通にOKだった。今では「暴力教師」として訴えられるだろうが、当時はどこでも普通に見られた風景。
懐かしい、嫌な思い出が、当時、現役の子どもをやっていた世代には思い出されるだろう。
ゾロリ先生だから極端に意地悪、というわけではないのだ。
懐かしい体罰は「校庭10周」「廊下の雑巾がけ」等、よくもまあ、こんな鬼畜な事が堂々と許されていたのかと、呆れてしまう。子ども時代に、さすがに「廊下にバケツを持って立っていなさい」はなかったが、部活でへまをすると「体育館10周」などがあり、かなりしんどい思いをした。あれでやっつけられた子どもは、自分が大人になった時や上司になった時に、意地悪するようになるのだよ。
さておき、物語は相変わらずしょうもないギャグや、下品な話が満載で大笑いできる。ページをめくるたびに、明るくて品のないゲラゲラ笑いを連発できる素晴らしい絵本。大人も時にはストレス解消に、笑いとユーモア。でも体罰(暴力)はいけないよう。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
|