春、そして夏といえば、虫とりが楽しい季節ですよね! 日常の生活の中で出会うと「うわっ!」となってしまうような虫も、虫とりのときに出会えるとうれしくなるものです。
それでは早速、絵本の中へと虫とりに出かけましょう。 ページをめくるたび、匂いや音、葉っぱにうつった影や反射した光など、いろんな情報が虫を見つけるヒントになっていると気づかされます。 あやしいと思った葉っぱや石をひっくり返してみると、思わぬ虫たちとの出会いがありそうでわくわくします。 ただ、何が出てくるかわからないので、ちょっと勇気がいりますが……。
絵本の後半には、おはなしの中に出てきた虫たちが丁寧に描かれた図鑑が付いています。 派手な虫から地味な虫まで、大きさも様々な虫たちの中には、見たことがある虫もいるはず。 どんな名前か気にしたことがなかった虫が、こんな名前だったのねと知ると、少し身近に感じられそうです。
作者の横山寛多さんは、やっぱり虫とり好き。この絵本に出てくる虫は全部横山さんが実際に見つけたことがある虫なのだそう。 表紙の見返しのページには虫とりに行くときの服装や持ち物が載っています。 また、裏表紙の見返しにはたたきあみ(虫のいそうな場所をたたき、落ちてきた虫を獲るための網)の作り方も。 絵本の隅々まで「なんだこれは」と言いながら楽しんでくださいね。
(近野明日花 絵本ナビライター)
そろそろ夏になりそうです。近くの山に虫とりにでかけましょう。むむ……はっぱの向こうになにかがいる……「なんだこれは!」。身近な虫たちがたくさん出てくる虫とり絵本です。 目で見る、音を聞く、匂いをかぐ、さわってさがす、カンをはたらかせる……いろいろなやりかたで虫を見つけてみよう! 巻末に、この本に出てくる虫図鑑、虫とりまめちしきつき。
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