ジャングルにすむ、くだものが大好きな5とうのゾウ。ある日、高い枝にたまらなくおいしそうなくだものがなる、めずらしい木を見つけます。「ぼくがいただき!」みんなその実を自分のものにしようと悪戦苦闘。息を吹きかけたり、飛んでみたりと、それぞれいろんな方法を試みます。
実はその横で、小さい5ひきのネズミたちが、力を合わせその実に近づこうとしています。ゾウたちがことごとく失敗して、ついにケンカになったその時、ネズミたちは実をとることに成功するのです。ネズミさんの一言で、その手があったか!と気がつくゾウたち。そのうれしい気持ちの変化に、見ているこちらもほっこりしてきます。
作者アヌスカ・アレプスさんは、スペイン育ちの絵本作家さん。この絵本が、ご自身のデビュー作です。日本で翻訳されている作品は、先に出版された『くさをたべすぎたロバくん』に続いて2作目。どちらも訳者は、人気の翻訳家ふしみみさをさんです。リズムの良い軽やかな文章は、おしゃれでキュートなイラストと相性抜群。子どもも大人も楽しく読める作品になっています。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ジャングルにすむゾウたちはくだものがだいすき。 あるとき、たかい木のうえに とってもおいしそうなくだものが なっているのをみつけました。 みんなそれぞれ、なんとかして とろうとするのですが……。
ゾウたちを尻目に、ちっちゃなネズミたちが せっせ、せっせと目標のくだものめざし みんなでくだものを手に入れます。 「みんなで?」と気づくゾウたち。 一緒に行動しているようで 実はまわりの存在に気づいてなかったー!?
単純だけどユーモラス、イラストも楽しく 読み聞かせにもぴったりです。
可愛い表紙にひかれて、読んでみました。めずらしい実をとろうと悪戦苦闘するゾウたち。その横で、小さなネズミたちが、着実にとりにいっている様子に、わくわく。好きだなあ、この場面! 絵がとってもかわいくて、魅力的なんですよね。みんなで協力するという大切さが、ほっこり楽しいお話になっていて、良かったです。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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